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税理士が金融機関とのパイプを持つメリット – 試算表×融資支援で記帳代行からの脱却、高単価化、離脱防止

金融機関との関係を築くことで、税理士が顧問先に提供できるサービスの幅は大きく広がります。記帳代行からの脱却、顧問料の適正化、顧問先の乗り換え(離脱)防止…。今回は月次試算表のチェックから資金繰りの異変を早期に察知し、先回り提案を行うことで、単価アップを実現した税理士の事例をお知らせしましょう。

【この記事のポイント(要約)】

  • 高付加価値、高単価の会計事務所へ:
    税理士が金融機関とパイプを持つメリットのひとつは、「顧問先へ高付加価値な融資・資金繰り支援ができること」
  • 乗り換え防止、新規顧客開拓の切り札:
    クラウド会計やAIの普及で記帳代行の単価が下がる中、「資金調達に強い税理士」への乗り換え(離脱)を防ぎ、新規獲得の強みにできる
  • 早めに事前相談できる先ができる:
    月次監査や試算表チェックの段階で異変を察知し、先回りして金融機関へ相談、対策を打てるようになる
  • 元銀行員でなくても「金融機関との関係づくり」は学べる:
    記帳・税務申告等の定型業務から抜け出し、顧問料アップと仕事のやりがいを取り戻すために、金融機関出身ではない税理士も関係づくりを学ぶ場がある

税理士が金融機関とパイプを築くメリットというと、金融機関から顧問先を紹介してもらえることを思い浮かべる方が多いでしょう。もちろん、それも大きなメリットです。しかし私が金融機関とのパイプづくりをおすすめしているのは、それだけが目的ではありません。

金融機関とのパイプがあることで、既存の顧問先や相談者に対して提供できるサービスの幅が広がり、顧問契約の価値そのものが高まるからです。

とくに「記帳代行や税務申告だけの会計事務所から脱却したい」「顧問料を適正に引き上げたい」と考えている税理士にとって、金融機関との関係は大きな強みになります。あなたもぜひ、「銀行とのパイプの作り方」を学んでみませんか。

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※最新の現場事情に沿った関係構築法を伝授
※融資支援についての個別質問にもその場でお答えします

記帳代行・税務申告だけでは「顧問先の離脱」を防げない時代に

いま、多くの税理士が次のような悩みに直面しています。あなたにも心当たりはないでしょうか。

税理士が抱えがちな4つの課題

  • クラウド会計やAIの普及により、記帳代行や申告書作成の価格競争に巻き込まれている。新規の顧客開拓が難しくなっている ※税理士不要論、ときどき耳にしますよね…
  • 顧問料を値上げしたいが、作業代行のままでは経営者に納得してもらえない
  • 「経営や資金繰りの相談に親身にのってくれる税理士が良い」と、他事務所へ乗り換えられてしまう ※とくに「業績好調で事業拡大期に入った企業が…」とよく聞きます
  • 毎年同じ時期に同じ申告書を作るルーティンワークが続き、仕事への新鮮味ややりがいが薄れてきた など

経営者が税理士を変更する理由の上位には、もちろん料金もありますが、「税理士から資金繰りや融資のアドバイスが何もない」「相談しても『銀行の担当者に聞いてみて』としか言われない」という不満がよく挙がります。

裏を返せば、「金融機関との折衝まで伴走してくれる税理士」は、経営者にとって絶対に手放したくない存在だといえるでしょう。他事務所との明確な差別化になるだけでなく、既存顧客の離脱を防ぐ強いのディフェンスにもなるのです。

経営者から資金調達の相談を受けたときの対応が変わる

顧問先の経営者と毎月接していると、資金調達に関する相談を受けることがあります。たとえば、顧問先の経営者から、新しい設備を導入したいので金融機関から1,000万円ぐらい借りたいという相談を受けたとします。

融資支援を行っていなければ、「取引金融機関に相談してみてください」と伝えることになるでしょう。一方、金融機関とのパイプがあり、さらに融資に関する知識も持っていれば、もう一歩踏み込んだ対応ができます。

  • なぜ1,000万円が必要なのか(資金使途)
  • 設備投資によって売上や利益がどのように変わるのか(融資効果)
  • 既存の借入・返済状況、今後の返済額はどうなっていくのか(返済可能性) など

こうした情報を経営者から聞いたうえで、どのような試算表や資料を用意して金融機関に相談するのがよいかを考えてアドバイスすることができます。同じような対応は、設備投資だけでなく、新規出店や事業拡大など、資金が必要となるさまざまな場面で活かせるでしょう。

税理士に日ごろから関係を築いている金融機関があれば、案件によってはその金融機関への相談も選択肢になります。

経営者から見れば、税金の計算だけでなく、資金調達について一緒に考えてくれる専門家が身近にいることになり、顧問契約の価値をあらためて実感してもらえるようになります。

資金繰りの異変に早い段階で気づけるようになる

金融機関とのパイプができると、支店担当者や融資責任者、または支店長と話す機会が増えます。実際に会って情報交換するたびに少しずつ、金融機関が企業のどこを見ているのか、融資を検討する際にどのような点を確認しているのかがわかるようになります。

そうした金融機関の見方を知ることで、顧問先の決算書や試算表を見るときにも、資金繰りの変化に目を向けやすくなります。

一般社団法人融資コンサルタント協会の会員である税理士に、こんな事例があります。

【事例】売上横ばい・借入微増の兆候を見逃さず、信金と連携して先手を打つ

有資格者は私だけ、ほか正職員3名、パート2名の、小規模な会計事務所の所長です。あるとき月次巡回担当の職員が作成した顧問先の月次試算表をチェックする中で、ひとつの違和感に気づきました。

担当職員は「売上は前年並みを維持しているので、とくに問題ありません」と報告していました。しかし、貸借対照表(B/S)および損益計算書(P/L)をよく確認すると、売上は維持できているものの、粗利率が悪化し、現預金残高も毎月少しずつ減り、手元資金の減るペースが明らかに早くなっていたのです。

「P/Lの見た目以上に、水面下で資金繰りが悪化しているのでは」と私は推測。

そこで次回の月次訪問で社長へ確認すべきポイント(仕入価格の変動、回収・支払サイクルのズレなど)を職員に指示すると同時に、日頃からパイプのある信用金庫の融資担当役席へ(社名を伏せた形で)相談。追加融資の可能性、返済条件の見直し(リスケ、一本化等)のシミュレーションをあらかじめ準備しました。

その後、職員からのヒアリングで、粗利率悪化の原因として「仕入価格の高騰により資金繰りが徐々に圧迫されていた」という実態が判明。

すでに打ち手をシミュレーションしていたので、すぐに社長との面談に入り、信金との具体的な交渉プランを提示することができました。

この信金はメインバンクではなかったのですが、早めに異変に気づけましたので、資金ショートに追い込まれる前に余裕を持って関係構築を行えました。実際の対策を打てたことで、経営者からは「職員さんの報告から異変に気づき、先回りして動いてくれた先生のおかげ」と深く感謝されました。

この一件をきっかけに従来の税務顧問に加え、月額フィーを上乗せした「財務アドバイザリー業務」への発展へとつながったんです。融資支援で単発のまとまった報酬がいただけるのもありがたかったのと同時に、月額報酬が上がるのは大きい。

あと、「新しい取引先を連れてきてくれた」と信金から感謝されたのもうれしかったです。

これからも金融機関の視点も持って、職員からの報告を確認し続けていこうと考えています。所長として、それも大切な顧客維持、単価アップの一環ですからね。

融資コンサルタント協会の会員税理士(独立開業7年目)

税理士の最大の強みは、顧問先の生の数字(試算表)を毎月チェックできるポジションにいることです。

金融機関とのパイプは、こうした「先回りの提案」を可能にする強力な武器になります。ぜひあなたも銀行との関係づくりを「ひととおり」学んでみませんか。

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ルーティンワークから脱却し、仕事のやりがいを取り戻す

金融機関とのパイプを通じて、融資や資金繰りに関わる場面が少しずつ増えていくと、顧問業務の中身そのものが変わっていきます。

単なる書類作成や税務申告の代行にとどまらず、金融機関との調整役としての役割を担うことで、正当な理由を持って顧問料の見直しや財務コンサルティングの報酬を提示できるようになります。

そして何より、過去の数字を処理するだけのルーティンワークから抜け出し、「企業のこれからの成長資金を一緒につくる仕事」に関わることは、税理士業務の枠を越えた手応え、仕事の面白さややりがいを大きく取り戻すきっかけにもなるでしょう。

融資支援を経験したことがない税理士でも、金融機関の考え方や融資の基本的な仕組みを学び、金融機関との接点を少しずつ増やしていくことで、取り組める仕事は確実に増えていきます。

よくある質問(FAQ)

Q. 元銀行員や金融機関出身でなくても、対等にパイプは築けますか?

A. 問題なく築けます。
金融機関との関係づくりに、特別な経歴は必要ありません。金融機関に苦手意識を持つ人は少なくありませんが、実は彼らも日常の業務で手一杯で、取引先の困りごとを気軽に相談できる外部の士業・コンサルタントとの連携を望んでいるのです。適切なアプローチの手順さえ知れば、金融機関出身ではない税理士も強固な信頼関係を築くことができます。

Q. 資金調達の相談に乗ると、顧問税理士としての責任が重くなりすぎませんか?

A. 心配ありません。
なぜなら「無理目の融資を通す」ことが仕事ではないからです。求められているのは、情報の「橋渡し役」。税理士が行うのは、経営者の意図、試算表の数字を、金融機関が理解しやすい形に整理すること。金融機関の視点を持つことで、「今は無理に借りるべきではない」といった客観的なブレーキ役も果たせるようになり、結果として顧問先を資金ショートや倒産リスクから守ることができます。

金融機関とのパイプを「新しい強み」にする第一歩

金融機関とのパイプは、けっして一部の専門家だけのものではありません。金融機関への適切なアプローチ方法を知れば、初心者も着実に関係構築できます。

ネクストフェイズは、税理士をはじめとする士業・コンサルタントを対象に「銀行とのパイプのつくり方セミナー」を開催し、現場ですぐに実践できる具体的なノウハウをお伝えしています。

本セミナーで学べる主な内容

  • 金融機関が士業・コンサルタントに求めている役割
  • 門前払いされない地域金融機関へのアプローチ方法
  • 融資担当者と良好な関係を深めるための具体的ステップ など

講師・主催者実績

  • 主催:株式会社ネクストフェイズ(代表取締役 東川  仁)
  • 講師実績:全国4,000名以上の士業・コンサルタントを対象に、融資支援の実務、銀行から顧客を紹介してもらうノウハウ、顧客獲得方法等を提供。代表理事を務める一般社団法人融資コンサルタント協会の、会員士業・コンサルタント数は1,000名以上

「既存顧客の(正当な)単価アップを行いたい」「近ごろの若い経営者と話していて、顧問料の感覚が合わないと感じる」「新規顧客獲得に効く強みがほしい」「実は以前からコンサルティング業務に興味があった」とお考えの税理士のみなさん、ぜひ気軽にご参加ください。

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この記事の著者

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東川 仁

株式会社ネクストフェイズ 代表/中小企業診断士/一般社団法人融資コンサルタント協会 代表理事
士業・コンサルタント向けに、銀行融資の支援、金融機関との関係づくりをテーマとした研修・セミナーを実施。

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