- 2026-9-24
- 融資サポート
- 創業融資, 士業のキャリア, 士業のビジネスモデル

起業支援マーケットを開拓することは、士業やコンサルタントをはじめ、自社の専門サービスを提供する事業者にとって、たいへん有効な新規顧客獲得のルートになります。
その最大の理由は、「起業支援という新しい事業を立ち上げる」のではなく、「起業支援を入口にして、自分の本業の顧客を獲得できる」からです。
今回は、士業やコンサルタントがなぜ今「起業家マーケット」に目を向けるべきなのか、そして起業家との出会いをどうやって本業の継続案件・顧問契約へとつなげていくのか、その考え方と実践の要点をお伝えします。
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なぜ、既存の経営者ではなく「起業家」なのか
新規顧客を開拓しようとするとき、多くの専門家は「すでに事業を行っている経営者」へアプローチしようとします。
しかし、既存の企業には、すでに税理士や各種専門家、外部の取引先がガッチリと入り込んでいるケースが少なくありません。そこへ後から割って入り、他社から乗り換えてもらうのは非常に高いハードルがあります。
一方、「これから起業する人」や「起業したばかりの人」には、まだ継続的に相談できる外部の専門家やパートナーが決まっていません。
さらに、創業期は以下のような課題が一気に噴出するタイミングです。
- 事業計画の策定
- 資金調達(日本政策金融公庫などの創業融資)
- 会社設立・各種許認可の取得
- 集客・マーケティング、ホームページの準備
- 事務・経理・IT環境の整備
この段階で最初の相談相手になることができれば、他社との激しい価格競争に巻き込まれることなく、本業の継続案件・顧問契約へと自然に移行しやすくなります。
起業家とはどこで出会えるのか?
「起業家マーケットが有望かつ効果的なのはわかるが、どこで出会えばいいのかわからない」と思う士業・コンサルタントも多いでしょう。
実は、起業家と接点を持つルートは確立されています。私自身、創業支援に注力していた時期には、年間200~300人規模の創業相談に対応し、多い年では年間約100件を有料業務として受任していました。
これは特別な人脈があったからではなく、「起業準備者が集まる場所」や「起業準備者と最初に接点を持つ第三者」を把握し、仕組みとして接点を作っていたからです。
起業家・創業者との接点、出会える場所(例)
- 自治体や商工会議所の創業塾・創業セミナー
- これから店舗や事務所を構える人と接点を持つ事業者(不動産業、店舗内外装業者など)
- 法人設立の登記情報 など
起業家と出会うアプローチには、再現性のあるルートが存在します。闇雲に交流会へ行くのではなく、「相手が起業を意識する動線」を押さえることがポイントです。
本質は「起業支援から本業へつなげる」こと – 士業別の展開イメージ
ここで最も重要なのは、「起業支援そのものをメイン事業にしようとしない」という点です。
創業期の困りごと(融資の相談、計画書作成、許認可など)に丁寧に対応していくと、その事業のビジネスモデル、ターゲット層、創業者の目指すビジョン、そして直面する課題が自然と見えてきます。
深い信頼関係が構築された状態で、「事業を軌道に乗せるために、ここからはこの支援が必要ですね」と提案すれば、それは売り込みではなく「必要なパートナーとしての提案」になります。
税理士の場合
創業融資や会社設立の支援をフロント(入口)として対応。融資実行や法人設立の完了とともに、「月次顧問契約」へ無理なく移行します。
他事務所からのリプレイス(奪取)ではなく、最初の顧問税理士のポジションを無競争で獲得できるのは大きなメリット。実行している税理士からは「同業の会計事務所と競合せず、顧問先を奪わなくて済む」という安心の声がよく聞かれます。※その気持ち、よくわかります…
中小企業診断士・経営コンサルタントの場合
創業計画書の策定支援、小規模事業者持続化補助金などの申請サポートを入口に設定。事業開始後は、計画の進捗管理や売上拡大を支援する「定期伴走コンサルティング(月額支援)」へと継続させます。
実際に中小企業診断士からは、「日本政策金融公庫に提出するということで、創業計画書の相談が多く、実際に依頼につながりやすい」との声が多数。書類の作成支援をきっかけに信頼関係を結び、スムーズに顧問先化につなげています。
行政書士の場合
飲食店・建設業・古物商などの営業許可申請や法人設立書類作成をフロント業務として実施。開業後も発生する「追加の許認可、契約書作成、法務相談・更新手続き」などを包括的にサポートする継続関係を築きます。
行政書士の生の声としてよく寄せられるのは、「創業期は小規模なので、経営者ひとりで全部は見ていけない。そこで気軽に相談できる相手として頼りにしていただける過程が懇意な関係を築くステップで、その後は無理な営業トークが要らない」。
このように起業支援は、「本業を受注するための、もっとも強力なフロント業務」として機能します。
【応用】士業・コンサルタント以外の専門事業者にも共通する考え方
この「起業期を入口にする」というアプローチは、士業やコンサルタントだけのものではありません。BtoB向けに専門サービスを提供する事業者にとっても全く同じ構図が成り立ちます。
- Web制作・デザイン:
起業時のロゴ・名刺・HP制作から入り、その後のSEO・保守管理・販促ツール制作へ展開 - マーケティング・営業支援:
立ち上げ時の集客設計を支援し、事業開始後の運用代行や営業代行へ継続 - バックオフィス代行・IT支援:
創業時の事務・クラウド会計やツールの導入から入り、月額の事務代行やシステム保守へ
起業家を単発の顧客として終わらせず、「本業の長期的なパートナー」として関係を築く視点を持つことで、起業家マーケットはあらゆる業種にとって魅力的な開拓先となります。
まとめ:起業家マーケット開拓の仕組みを身につける
起業家を入口にして本業の顧客を獲得するには、以下の流れを体系化しておく必要があります。
- 起業家と確実に出会うルートを開拓する
- 起業家が「費用を払ってでも解決したい困りごと」を捉える
- フロント業務を、「有料業務」として受任する
- 本業の継続サービス・顧問契約へ自然に移行
こうした仕組みをゼロから構築するための具体策をお伝えするオンラインセミナーを開催しています。
「既存企業への営業に行き詰まりを感じている」「顧問先・継続案件を着実に増やしていきたい」とお考えの士業・コンサルタントの方は、ぜひ詳細をご確認ください。
【セミナー概要】起業支援マーケット開拓セミナー
起業家と出会う「10の方法」から、困りごとの見つけ方、本業の継続受注へつなげる実践ノウハウまでを90分で解説します。
- 形式: オンライン(Zoom)
- 時間: 各回90分
- 開催日程:
- 2026年9月26日(土)10:00~11:30
- 2026年9月29日(火)14:00~15:30
- 2026年10月2日(金)10:00~11:30
※本セミナーは、先日開催した「創業融資支援を入口に顧問契約を獲得する方法セミナー」と一部内容が重複する箇所がございます。あらかじめご了承のうえお申し込みください。
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