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なぜか近ごろよく耳にする公庫担当者への不満。もしあなたがハズレに出会ってしまったら

ハズレ担当者の数は「ごくわずか」。でも担当された事業者にとっては「すべて」。

こんにちは。株式会社ネクストフェイズのヒガシカワです。

最近、以前のブログ記事を読んだ事業主の方々から、日本政策金融公庫に対する不満のメールが何通も届いています。なかには「こんな担当者は許せない。名前をさらして欲しい」という過激なリクエストもあります。

メールを送ってくださる方が読んでいるのは、以下のブログです。ネクストフェイズが運営する一般社団法人融資コンサルタント協会の会員をはじめ、全国の士業・コンサルタントから寄せられた「新規融資に積極的な民間金融機関」を紹介する記事であることが皮肉です。

●どんどん集まっています。新規融資に積極的な金融機関情報

どんどん集まっています。新規融資に積極的な金融機関情報

公庫の担当者の多くは、「ほとんど」と言っていいくらい、たいへん真摯に経営者に応対しています。しかしときどき残念ながら、仕事を面倒がっておざなりな対応をする担当者もいたりするのです。

さすがに支店名や担当者名を公開するわけにはいきませんが、いただいた内容をこの場でお知らせすることにしました。「ハズレ担当者の具体的な例」を知っていただければ、兆候が見えた時点で警戒することができるしょう。また本記事の後半で、ハズレ担当者への対応策ブログ記事も紹介しています。

憤りを感じている方からの連絡なので、感情的な箇所があることをご了承ください。事業者はもちろん顧客の融資サポートを行う士業・コンサルタントにとっても、今後担当者と接するときの参考になれば幸いです。
 

公庫の方にメンタルをやられてしまいました

以前の担当者が良かっただけに、新しい担当者のひどいところが、より目についたかもしれませんね。

記事を見かけたので メールをさせてもらいました。

昨日、政策金融公庫に面談に行きました。

2年前に少額の借入をさせていただいた際に、当時の担当者から「次からは最初程の資料は入りません」と言われました。

が、今回面談に対応した若い担当者さんは、最初の時よりも多くの資料を持って来てくださいと言われたのです。

創業から4年経過し、国家資格も取れたので「新型コロナウイルス感染症特別貸付」を借りようと公庫を訪問したものです。

青色申告をきちんとしているのもかかわらず、「税務署?」と思うくらい経営についてなど根掘り葉掘り聞かれたあげく、「今回は難しいかもしれません。借入できても少額になります」と言われ、なおかつ「アルバイトや売上が出来てから、再度申し込みして下さい」と言われました。

審査結果はまだまだでしょうけど、不安な気持ちが強くなり、担当者の態度があまりにもひどかったため、辞退しようかと悩んでいます。

何か悪い事をしたかの様に問い詰められました。流石に時期も時期だったので、メンタルもやられてしまいました。

因みに私は母子家庭で、子供を1人抱えて頑張って行こうと3年かけて国家資格をとりました。これからの時代を頑張って行こうと前を向いていたので 今日の担当者さんからイジメにあった様な気持ちになりました。

聞いてもらえる人もいないので、こちらにメールをさせてもらいました。

失礼しました。
不安過ぎたのとメンタルがやられてしまいまとまらない文章になりすみませんでした。

財務内容が芳しくない場合は、もちろん融資を断ることもあるでしょう。しかし言いにくいことを言わねばならいときこそ、一般的に担当者は配慮に配慮を重ねるものです。

融資している側にそんな気がなくても、借りたい側は立場が弱いと感じており、ちょっとした言葉や振る舞いでナーバスになりがちです。窓口で相対する事業主の気持ちを慮ることができない担当者にあたってしまい、この事業主さんには本当にお気の毒なことだったと思います。
 

個人情報と決算書を2回ほど紛失されました

預かった資料を紛失するなんて、金融機関として致命傷ですね。

【よろしくなかった事例】
日本政策金融公庫●●支店

新型コロナウイルス感染症特別貸付を申し込みましたが、申請した代表者個人情報と決算書を2回ほど紛失されました。

その時点で嫌な予感はしていました。

担当者も申請中に2回変更あり、その都度、前に提出した書類を要求されたのです。書類を紛失したとしか考えられません。

結果的に20年以上前の公庫への分割返済(完全に返済終了したもの)を理由に融資拒否。

別の支店の統括に聞いたところ、それだけの理由で拒否はしないし、それならもっと早く連絡するとのこと…。二ヶ月待たされてこの結果には私も責任を感じております。

現在、民間銀行に追加融資を申し込んでいる状態です。

以上、少しでも皆さまのお役に立てばと存じました。

この事例、絶対とはいえませんが、担当者が独断で握りつぶしたのではないかと私は疑ってしまいます。

以前提出した書類の再徴求など、通常では考えられません。当局(中小企業庁や金融庁)に、その事実が発覚すれば、左遷モノですね。ひどい担当者にあたってしまって、これもたいへん気の毒なことでした。
 

相談にきちんとのってもらえなかった

●月●●日●●時から公庫の●●●支店で面談がありました。

1ヶ月前に株式会社を設立し、創業融資を得るために書類等作成し申請しましたが、対応してくれた方は郵送した書類を、面談当日にしか見ていませんでした。

公庫のサイトに書かれていた必要書類を全て提出したにも関わらず、その担当者の手元にあった(別の)書類を提出してくださいと言われました。

ひどい対応です。

また、コロナ融資の相談、創業融資相談、融資若者チャレンジ相談と言う名目にもかかわらず、相談にはきちんと乗ってもらえませんでした。

確定申告書、通帳預金だけをチェックし、「これでやっていけるんですか?」という質問ばかり。また、「(面談には)60分ほどお時間頂きます」と担当者が言っていたにも関わらず、(実際には)30分で切り上げられ、「融資が降りない場合もございますので」と、急に対応を切り上げられてしまいました。

「これで審査のほどを終わります」と、まで。

私は25歳。このコロナの中、必死に生き抜き開業し、お客様をより安全の中サービスの向上を図りたい想いで相談に行ったのです。

創業計画も、B/Sも、P/Lも、事業内容も聞かれず、創業計画書の内容すらも確認されず、確定申告書と通帳のみしか見ない対応に、社会の世の中の現実を目の当たりにしました。

この公庫では融資は通らないと思います。

帰る際もせめて挨拶しても反応はなく、近くにい若い社員の方が丁寧な挨拶をいただきました。

会社や想いや願いがある中で、若者チャレンジとHPにも書いてあり、必死に準備してきたので、とても残念でした。

この経験を生かし融資を得なくても必ずコロナを乗りきり成り上がろうと決意しました。

●●支店の●●さんでした。
男性、40代、既婚、短髪、猫背です。

このような対応の人と2度と経営者が巡り合わないよう願うばかりです。

この担当者もひどいですね。事業主の気持ちが伝わってきて、私も胸を痛めました。

実際に融資に至るかどうかはわからなくても、その入り口として「相談」にのるのは金融機関の担当者として重要な業務です。相談にのることさえまともにできない担当者を、窓口に出して対応させてはいけないでしょう。

事業者には今の悔しさを乗り越えて、大きく活躍できる未来であることを祈るばかりです。
 

クレームを「入れるべき場所」に入れよう

上記のような担当者は、全体から見ればほんのわずかです。大部分の公庫職員は本当の本当に優秀で仕事熱心です。かつて2020年のコロナ融資ラッシュのとき、彼らの献身的な姿勢・仕事ぶりをどれだけ耳にしたでしょう。

しかし多忙が重なり担当者ご自身にも相当な無理をかけていた当時ならさておき、今になってなぜこんなメールが立て続けに来るのでしょう。再び公庫が多忙になってきたのか、公庫が方針そのものを転換したのか…理由は私にもわかりません。

ともあれ、こんな担当者は「全体から見ればほんのわずか」でも、担当された事業者にとっては「すべて」。いま目の前にいる担当者がハズレである可能性は、残念ながらあるのです。もし万一ハズレにあたってしまったら、クレームを入れましょう。

クレームを入れる場所は2つ考えられます。

●その担当者の上司(融資課長。営業課長とも呼ばれます)
●公庫の本部

 
泣き寝入りは悔しい。そんな感情面ばかりか、大切な事業(の資金繰り)に重大な問題が起こります。事業に支障が出るような対応をされては、事業者やその家族の生活に支障が出ます。

上司であれ本部であれ、クレーム先としては強力。事業者の声を届けることで、これから犠牲になる事業者を減らせます。正当なクレームは、入れるべき場所にしっかりと入れましょう。

またハズレ担当者対策については、以前のブログでも解説しています。ぜひ参考にしてみてください。

●実例:日本政策金融公庫からコロナ融資を断られました

実例:日本政策金融公庫からコロナ融資を断られました


融資を断られた場合、金融機関には「断った理由について、顧客の理解と納得が得られるよう、原則として時間的余裕をもって説明すること」になっています。金融庁サイトにある【中小・地域金融機関向けの総合的な監督指針】の中にしっかり書かれてあります。

②顧客の要望を謝絶し貸付契約に至らない場合

これまでの取引関係や、顧客の知識、経験、財産の状況及び取引を行う目的に応じ、可能な範囲で、謝絶の理由等についても説明する態勢が整備されているか。

例えば、長期的な取引関係を継続してきた顧客に係る手形貸付について更なる更改を謝絶する場合、信義則の観点から顧客の理解と納得が得られるよう、原則として時間的余裕をもって説明することとしているか。

例えば、信用保証協会の保証付き融資について、営業上の判断に即した本来の説明を的確に行うことなく、平成19年10月より「責任共有制度」が導入されたことを口実として融資を謝絶するといった不適切な対応を行っていないか。

「II -3 業務の適切性」より

しかし謝絶理由の説明義務がこのような形で明記されていることを、事業主はもとより金融機関でも知らない方も多いです。

謝絶の場合によく使われる「総合的に判断してお断りしました」の言葉は、「顧客の理解と納得が得られるような説明」とはいえないでしょう。そんな言葉で断られた場合は、【中小・地域金融機関向けの総合的な監督指針】の存在と、「断った理由について、顧客の理解と納得が得られるよう、原則として時間的余裕をもって説明すること」になっていることを伝えてみてください。担当者の対応姿勢が変わる可能性があります。

そんな金融機関に誠実な対応を求めることができる交渉方法のヒントが手に入ります。

※融資に関する質問などにもその場でお答えします

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