質問「融資の相談をされたときに何を聞けばいいですか?」

質問のしかた一つで、借りられる確率が大きく変わってきます。

こんにちは。株式会社ネクストフェイズのヒガシカワです。
ネクストフェイズが運営する「一般社団法人融資コンサルタント協会」では、会員からのメールや電話、
ご来訪などによる個別相談にのったり、活動報告をいただいたりしています。

先日あるコンサルタントの会員より、創業融資について質問をいただきました。

今年開業したばかりの企業の融資サポート

コンサルタント:
まだ、顧問先になって日が浅い企業からの相談です。
新規事業のために融資を検討中です。
今年開業したばかりですが、
大手企業とのつながりがあるため税引き前利益1000万程度の見込みです。
事務能力も高く、移り気にも見えず、非常に有望だと思います。
この先に対して、まず、何を尋ねればよいでしょうか?

ヒガシカワ:
下記のような質問をされると、融資申し込みの際の資料作成が楽になります。

(1)新規事業の事業計画書は作成しているのか?

新規事業の融資となると、新規事業の内容を金融機関に対し、具体的に説明する必要があります。
新規事業の事業計画書を作成することで、金融機関にとっては、取り組みやすい案件となります。
もし、事業計画書を作成していない場合は、その作成からサポートに入ることになります。
 

(2)懇意にしている金融機関はあるのか?

懇意にしている金融機関があるのなら、税引き前利益が1000万円見込めるのであれば、
融資をしてもらえる可能性は高いと思います。
もし、無いのであれば、新たな金融機関を紹介または、開拓するお手伝いも必要になります。
その際は、申し込んで、すぐに融資というわけにはいかないことを、相手に伝える必要があります。
 

(3)いくらぐらいの融資を希望しているのか?

借り入れたい金額を明確にしておく必要があります。
よく、
「できる限りたくさん借りたい」
と言われる経営者の方もいらっしゃいますが、
そういう融資依頼の仕方は、金融機関が一番嫌がります
 

(4)借りたお金を、具体的にどう使うのか?

金融機関が融資をする際、重要視するものの一つに「資金使途」があります。
簡単に言うと、「借りたお金をどう使うのか」ということについてです。
「その資金の使い途や金額は妥当なのか」
ということを審査するためです。
ここを具体的に説明出来ない場合は、融資してもらうことが難しくなります。
 

(5)その融資を受けることによって、売上や収益にどのように貢献するのか?

借りたお金が収益を生まない場合は、返済が覚束なくなります。
だから、金融機関は、融資をすることのよる「効果」がどうなるか、気にします。
新規事業の場合、売上や収益が上がるものになっていないと、融資する意味を、金融機関は感じません。
 

(6)5年先に会社はどうなっていたいのか?

この質問には、正解はありませんが、経営者のビジョンを問う質問になっています。
この質問に明確に答えられるかどうかで、経営者の器を見ます。
あらかじめ、答えを考えておくべきでしょうね。
 

3店舗目を出店したい飲食店経営者

コンサルタント:
次は、まだ顧問先でない見込み先の飲食店経営者ですが、こちらも融資に関する相談をいただきました。
うまくアドバイス出来れば、顧問契約につながりそうです。
概要は以下の通りです。

2店舗を経営しており、3店舗まで拡大すると
仕入れ値が有利になることから、融資を強く希望しています。
ただし、現時点で相当な借入をしており、私の判断で言いますと、
現時点で融資が通るとは思えません。
昨季は黒字を計上しており、今年も黒字見込みです。

ヒガシカワ:
3店舗目の出店費用に対して、金融機関は慎重を期することが多いです
2店舗目までは、比較的、経営者の目が届くのですが、3店舗目になると、
管理上、いろいろとむずかしくなるからです。
以下の質問をしてみてください。
 

(1)開業して何年?

業歴が長ければ長いほど、融資に対しては有利に働きます。
 

(2)3期分の売上・利益推移

金融機関は、3期分の数字を比較して、いろいろと判断します。
売上・利益とも、年々増加しているようであれば、3店舗目に対する融資は、
積極的に検討してもらえる可能性が高く、逆になっているのであれば、
消極的になると思います。
   

(3)懇意にしている金融機関はあるのか?

相当な借入をしている場合、新規の金融機関は融資に積極的になってもらえません。
懇意にしている金融機関があれば、経営者の人柄や事業の内容を、比較的理解してくれているので、
話が早いです。
 

(4)現在の売上規模と借入金額

この数字を正確に知らないと、融資をしてもらえるかどうかの判断ができません。
   

(5)3店舗目を任せられる人材の育成は進んでいるのか

金融機関にとっても、多店舗出店のための融資をする際、一番、気になるところです。
任せられる人材の育成が進んでいない場合は、経営者自ら3店舗を見ることになります。
そうなると、どうしても目の届かないところが出てきて、既存店舗の売上げや収益にも
悪影響を与えます。
 

(6)今期の売上げ・利益見通し

既存店舗の売上げ・利益見通しを聞き、3店舗目が当初赤字になっても、
キャッシュが回るかどうかをチェックします。
 

(7)3店舗目の開店希望時期

資金が必要となる時期ともリンクしますので、こちらも明確にしておいてください。
 

(8)3店舗目の場所

飲食店の場合、場所はとても重要になります。
場所を聞いておいて、後で調査されることをお勧めします。
飲食店として、厳しい場所であると判断したのであれば、金融機関も同様の判断をします。

 
 
融資の相談をする前に、できる限りのことを聞いておけば、希望される融資が借りられそうか、
そうでないかの判断があらかじめできます。

借りられそうであるのなら、円滑に借りるために資料作りが必要となりますが、
詳しく話を聞けば聞くほど、資料もより精緻なものにすることができます。


 
ほんのちょっとしたことを知らないことで、融資してもらえる可能性が消えたり、
融資してもらえる額が減ったりします。

逆に言えば、そういった知識をしっかり押さえておけば、
満額を融資してもらえたというケースも少なくありません。

そんな、希望する満額の融資をしてもらうために必要な知識を得るためのヒントが手に入ります。

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