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深田壽税理士インタビュー【3】 「税理士と金融機関、どう関係を結ぶ?」

大阪府豊中市で開業している税理士・深田壽(ふかた・ひさし)さん。

税務のみならず、事業の「将来」「成長」を見据えた財務面からのサポートが好評で、
順調に顧問先を増やしています。

日ごろの地域密着型金融機関との信頼関係づくりを軸に、
2011年の独立からの道のり、仕事スタイル、業務スタンスなどを交えてお伝えします。

いつものように5回連載でお届けします。聞き手はネクストフェイズ編集部ですが、
取材に同席していたネクストフェイズ代表・東川もときどき発言しています。

 

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深田壽(ふかた・ひさし)さん
税理士/深田税理士事務所所長

●大学卒業後、専門学校講師の仕事を経て、会計事務所勤務時代に税理士資格を取得。

●2011年(平成23年)、地元の大阪府豊中市で独立開業。翌年には行政書士資格も取得。

●2018年(平成30年)、一般社団法人ライフサポート設立。

●資産家の多い地域で開業したため、個人資産家の相続税や贈与税に関する相談に携わり、法人顧問だけでなく、資産税対策に特化した顧問契約も多数受注。

●事務所は所長のほか、正社員、パート、アルバイトも含め、エネルギッシュに活動中。

深田税理士事務所
とよメキチャンネル


深田壽税理士インタビュー(全5回)
「税理士と金融機関、どう関係を結ぶ?」

【もくじ】
1/税理士ひとりではなく、他士業とチームを組むとさらに強い
2/金融機関との交流・勉強会の運営方法
3/顧問契約しない事業者を決めておく理由
4/顧問契約に至る前の「お試し」としての資金調達業務
5/税理士って、「営業」できないから

第3回 顧問契約しない事業者を決めておく理由

講師の仕事で独立直後の不安定を解消

深田  「顧問契約は、腰を据えて取り組むしかない」と思った僕は、独立後すぐ講師の仕事を始めました。

――  講師ですか?

深田  平成22年8月に退所して、翌月の9月から専門学校の教壇に立ちました。

――  即行動…。

深田  ちょうど夏に、自分が通っていた専門学校に「独立することになりました」と報告しに行ったんです。「おめでとう」と言われたんですけど、「でもお客さんゼロで食べていけないので、講師のアルバイトをさせてほしい」と頼んで。

――  しっかりしている。

深田  しかし「簿記の講師なんてたくさんいる、無理だ」と事務局に言われ…。

――  そうですよね…。

深田  ところが、その専門学校と僕の大学の母校が姉妹校なんです。で、専門学校の校長先生が僕の履歴書を見て「いやいや、学歴に問題はないじゃないか」と。そりゃそうですよね、姉妹校ですし(笑)。で、「簿記の講師はいっぱいだが、ほかに何か講師あるでしょう、雇ってやれよ」と言ってくれたんです。

――  姉妹校の絆!

深田  で、紹介されたのが「eco検定(環境社会検定)」や「時事検定(ニュース時事能力検定)」の講師です。就職試験での一般教養でしょうか。あとは「証券外務員」とかかな。税理士の専門性との関連は薄いのですが、「やります!」と即返事。僕、独立して最初に勉強したのが、食物連鎖とかです(笑)。

――  eco検定講座の講師として。

深田  そのうち徐々に講師の枠が空いてきて、より自分の専門に近い授業を担当できるようになったんです。多くの講座を持たせてもらえて、朝から夜までずっと講師業、食べていくには十分でした。

――  余裕が生まれたんですね。

深田  そのとおりです。おかげでお客さんが増えるペースにあわせて講座を減らしていけばいいと、ゆったり構えることができました。すぐ顧問先が増えなくても、今はしばらく講師の仕事でやっていけると。

――  よいキャリアスタートでしたね。

深田  僕の場合は専門学校講師というセーフティーネットがあって、顧問契約の獲得を焦らずに済んだんです。だから独立最初から決めていた、「取らないお客さん」を貫くこともできました。

――  取らないお客さん?

深田  ①自計化をしないお客さん、②コンプライアンス意識の低いお客さんです。

――  ②はわかります。①は。

深田  経理担当を置かずアウトソーシングしたい事業者を顧客にしてしまうと、時間に追われ、価格競争に巻き込まれ、それだけで消耗してしまうんです。付加価値の提供なんてできない。

――  独立時から付加価値の提供に重きを置いておられた。

深田  はい、お客さんの目先の需要はそこにあるかもしれないけど、真の需要は、これも東川先生がおっしゃったんですが、会社の成長のために数字を経営者自身が見ていくこと。その体制を支援するのが税理士の仕事であり、付加価値だと僕は考えています。

――  独立時からそこまで。

深田  先ほどもお話ししたように、いきなり顧問契約なんてしてもらえるわけがない。顧問契約の話が出たとしても、他の税理士と競合していて相見積もりを出してほしいと言われたりするんですよ。じゃあ相場の顧問料とか、自分の値段設定どうしようとか、悩むでしょう?

――  とくに独立したての税理士さんは。

深田  はい、そこで「料金ではない選ばれ方」ってないんだろうかと考え始めたんです。「いきなり顧問契約」ではなく。すると「資金調達で始める」ことを、東川先生の創業塾の授業で教えていただいて。

東川  …。←また照れている

深田  創業塾だから、「創業者は資金調達をしよう・創業融資を受けよう」という内容でしたが、僕の、いわばクライアント候補の人が、どういう悩みを持っているかを学ぶ機会でもありました。そこで「なるほど、創業融資か」と。でも融資って、創業時だけではないですよね。そこで東川先生が当時行っていたセミナー等に参加したんです。

――  あのころでしたら、「銀行同行税理士セミナー」。

深田  それです。「顧問先と銀行に同行できる税理士になろう」という内容でした。これはすごくいいなと思ったんですね。僕らは「税務署に同行」「税務調査に同行(立ち会い)」はあるけど、銀行に同行する税理士か、新しい領域だ、おもしろいなと思って。

東川  セミナーのタイトルは変更しましたが、僕は今も「融資に強い士業・コンサルタントになる方法セミナー」で「顧問先と銀行に同行できる士業・コンサルタントになろう」と伝え続けています。

 


●「事務所の近所の顧客を持つ金融機関、また僕が提携していたBtoB企業などは、
自分の顧客層と重なるリストを持っている。
そんな企業と仲良くなる方法を考えましょう。それが、いわゆるハブ営業です」(深田)
自分の顧客層と重なるリストを持つ企業は、業種によってたくさんありますね」(東川)

金融機関以外ならBtoBの企業との連携で顧客獲得も

深田  あとこれもキャリア初期の話ですが、金融機関以外なら、BtoB企業との連携で顧問先を増やすことができました。

――  BtoB企業との連携?

深田  はい、法人向け設備機器を販売・リースしている企業と連携し、そこから多くのお客さんを紹介していただきました。その企業のお客さんも法人ですから、営業さんは相手の経営者から経営相談を受けるんですよ。で、「じゃあ提携している専門家を紹介しましょう」と。

――  自分から売り込まずに顧問先候補に会えるんですね。

深田  そうなんです。お客さんからの経営相談で多かったのは、「その設備機器を導入したいが、キャッシュフローが悪くなる、リースを組むにしても利率が高いと顧問税理士から反対されている。いっそ融資を申請しようか迷っている」です。このとき僕は、「融資の枠」の話をするんです。

――  融資の枠?

深田  はい、これも東川先生に教えてもらったことです。リース利率も大切ですが、もっと経営に大切な財務の話です。

 

(融資の枠? 税理士が語る財務の話? 第4回に続きます)


深田壽税理士インタビュー(全5回)
「税理士と金融機関、どう関係を結ぶ?」

【もくじ】
1/税理士ひとりではなく、他士業とチームを組むとさらに強い
2/金融機関との交流・勉強会の運営方法
3/顧問契約しない事業者を決めておく理由
4/顧問契約に至る前の「お試し」としての資金調達業務
5/税理士って、「営業」できないから
 

融資に強い士業・コンサルタントになる方法セミナー

深田壽税理士が学んだネクストフェイズのセミナーをご紹介します。

※融資に関する質問などにもその場でお答えします

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