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2024年7月以降の融資申請のコツ

最新情報を押さえれば、経営内容や財務内容が厳しくても融資の確率を上げるポイントがわかります。

こんにちは。株式会社ネクストフェイズのヒガシカワです。

2024年6月7日、経済産業省をはじめとした複数の省庁(金融庁・財務省・中小企業庁・厚生労働省・農林水産省・水産庁・内閣府)は官民金融機関に対し、コロナ資金繰り支援策の転換を踏まえた事業者支援の徹底等を要請しました。

この要請文の内容から、今後の金融機関の融資や条件変更の姿勢が見えてきます。

少なくとも公的金融機関(日本政策金融公庫や商工中金)は、この要請に従わざるを得ないでしょう。また他の民間金融機関は100%従うとは思えませんが、監督官庁からの要請だけに一定程度は考慮するでしょう。

今回は要請文の内容とともに、2024年7月以降の金融機関への融資依頼方法を解説します。

なお、士業・コンサルタントがこの内容について事業者に説明する際は、要請文を印刷し、重要部分にマーカーを引いた上でお渡しください。

さらに、金融機関に申請に行くときは、その要請文を忘れずに持参するように伝えましょう。

●要請文 – コロナ資金繰り支援策の転換を踏まえた事業者支援の徹底等について

※なおネクストフェイズは、事業者への個別アドバイスを行っていません。ご相談のある事業者は、ネクストフェイズが運営する一般社団法人融資コンサルタント協会の会員を検索して気軽に連絡を取ってください。融資の専門研修を受けた融資コンサルタントが、全国に900名以上います

民間金融機関に対する要請内容

要請文の「1.コロナ資金繰り支援策への転換」には、こう記載されています。

事業者への資金繰り支援について、足下の資材費等の価格上昇や人手不足の影響、日本銀行の金融政策の枠組みの見直しに伴う今後の影響等も踏まえ、引き続き事業者に最大限寄り添ったきめ細かな支援を徹底すること

コロナ資金繰り支援策の転換を踏まえた事業者支援の徹底等について(P1)

その内容を踏まえた民間金融機関に対する要請内容は以下のとおりです。

(1)融資判断に対する要請

融資判断に対する要請はこのようになっています。

融資判断に当たっては、それぞれの事業者の現下の決算状況・借入状況や条件変更の有無等のみで機械的・硬直的に判断せず、事業の特性、各種支援施策の実施見込み等も踏まえ、今後の経営改善や事業再生に繋がるよう、丁寧かつ親身に対応すること

コロナ資金繰り支援策の転換を踏まえた事業者支援の徹底等について(P1)

金融機関が融資判断するとき、融資が難しい取引先には深く考えず機械的に断ることが少なくありません。融資申請時は事業者側から、以下2点を詳しく説明する資料を添付しましょう。融資への取り組み姿勢が前向きになる可能性があります。

  • 事業の特性
  • 融資を受けた上での施策の実施内容

(2)条件変更や借換えに対して門前払いをしないように要請

条件変更や借換えに対する要請は、以下のとおりです。

返済期間・据置期間が到来する既往債務の条件変更や借換え等について、申込みを断念させるような対応を取らないことは勿論のこと、事業者の実情に応じた迅速かつ柔軟な対応を継続すること

コロナ資金繰り支援策の転換を踏まえた事業者支援の徹底等について(P1)

取引先支援の熱意が薄い担当者の中には、面倒な業務を避けるために「リスケ」や「借換え」の要請を門前払いにする人もいます。

そのおそれがあるときは、要請文の上記内容部分にマーカーを引いて金融機関に提示しましょう。

また担当者ではなく、その上司(渉外担当役席や貸付担当役席・支店長)に「ご協力をお願いします」と依頼することで、門前払いを防げるかもしれません。

(3)コロナ融資の返済が厳しい事業者に関する要請

コロナ融資の返済が厳しい事業者に関する要請は、このとおりです。

コロナ融資の返済が厳しい事業者については、コロナ借換保証制度は原則終了するものの、例えば、100%保証を 100%保証で借換可能とする小口零細企業保証や、認定経営革新等支援機関(金融機関等)の支援を条件に保証料を低減する経営力強化保証(80%保証)等を活用し、コロナ融資の借換等を通じて、資金繰り支援を行うこと

コロナ資金繰り支援策の転換を踏まえた事業者支援の徹底等について(P1)

2024年7月以降はコロナ借換保証がなくなるため、「同額借換えによる据置期間延長」を断る可能性が高いと考えられます。

そんなときは、この要請文の該当部分にマーカーを引いて金融機関に提示し、次のように依頼してみましょう。金融機関は、いったんは検討してくれると思います。

融資の依頼者

小口零細企業保証経営力強化保証で対応してもらえませんか

信用保証協会への申請をお願いできませんでしょうか

日本政策金融公庫に対する要請

日本政策金融機関に対する要請は、以下のとおりです。

(1)新型コロナウイルス感染症特別貸付の引き続きの利用に関する要請

新型コロナウイルス感染症特別貸付の利用に関する要請です。

新型コロナウイルス感染症特別貸付等において、引き続き、資金繰りに課題を抱える事業者のニーズを踏まえた対応を行うこと。また、新型コロナウイルス感染症特別貸付等を今後適用する際には、社会経済活動の正常化が進む中、改めて、コロナの影響や、中長期的な事業者の業況の回復や発展の見込みを確認し、適切に判断すること

コロナ資金繰り支援策の転換を踏まえた事業者支援の徹底等について(P2)

新型コロナウイルス感染症特別貸付の要件をクリアする事業者は今後ますます少なくなってくるものの、該当する場合は以下の2点を説明した資料を添付することで、多少は前向きの対応をしてもらえるでしょう。

  • 今も続くコロナの影響について
  • 業況の回復や発展の見込み

(2)セーフティネット貸付等の活用の促進についての要請

円安等に伴う資材費等の価格高騰等に影響を受けている事業者に対する要請です。

円安等に伴う資材費等の価格高騰等の経済環境を踏まえ、金利引下げ措置が本年 12 月末まで延長されたセーフティネット貸付(原材料価格高騰対策)等の活用を促進すること

コロナ資金繰り支援策の転換を踏まえた事業者支援の徹底等について(P2)

コロナだけでなく、円安や値上げ等で資金繰りが厳しくなっている事業者は、公庫に「セーフティネット貸付」の利用を依頼することで、門前払いを防げるかもしれません。

(3)事業再生支援に関する要請

事業再生等で資金を必要とする事業者に対する要請です。

コロナ禍で債務が積み上がり、事業再生のニーズが高まっていることを踏まえ、経営改善・再生支援に資する資金繰り支援策の活用を検討すること

コロナ資金繰り支援策の転換を踏まえた事業者支援の徹底等について(P2)

具体的には、本年 12 月末まで期限を延長したコロナ経営改善サポート保証や日本政策金融公庫等のコロナ資本性劣後ローンの活用を検討すること

コロナ資金繰り支援策の転換を踏まえた事業者支援の徹底等について(P2)

日本政策金融公庫等においては、小規模事業者も含め、引き続きコロナ資本性劣後ローンの利用促進に取り組むこと。また、過大な債務等に苦しむ事業者の財務基盤を強化し経営改善を促す観点からコロナ資本性劣後ローンが重要であることに鑑み、借換え等の相談に柔軟に応じるとともに、その中で支援を必要とする先について、時機を逸することがないよう関係機関とも連携しながら経営改善支援に取り組むこと

コロナ資金繰り支援策の転換を踏まえた事業者支援の徹底等について(P2)

事業再生に必要な資金を調達するときは、以下の2点の融資制度を活用できないか相談することで、検討してもらいやすいのではないかと考えます。

  • コロナ経営改善サポート保証
  • コロナ資本性劣後ローン

とくに「コロナ資本性劣後ローン」は国から強く利用の推進を要請されているので、今までよりは門戸が広がっているかもしれません。

●新型コロナウイルス感染症対策挑戦支援資本強化特別貸付(新型コロナ対策資本性劣後ローン)

コロナ資本性劣後ローンの申請書類の見本プレゼント

ネクストフェイズは2021年に「コロナ資本性劣後ローン」を利用し、日本政策金融公庫から資金調達を行いました。そのときの経緯は当時のブログに記載しています。

またその記事内で言及した「新型コロナ対策資本性劣後ローン」申請書類見本プレゼントは、今も引き続き行っています。

今や古い資料となりましたが、ご希望の士業・コンサルタントはこちらのページからフォーム記入のうえご応募ください。士業・コンサルタントの業務用テンプレート(ひな形)、見本(サンプル)、フォーマット資料を取りそろえており、一度の登録で、すべての資料をダウンロードできます。

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