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質問「学生起業の創業融資。一般事業者と比較して注意すべき点は? 」

学生でも一般の事業者でも、創業融資の審査における共通点があります。

ネクストフェイズが運営する一般社団法人融資コンサルタント協会では、会員からのメールや電話、ご来訪などによる個別相談にのったり、活動報告をいただいたりしています。

先日ある税理士の会員から、学生起業の創業融資について質問をいただきました。
 

学生起業家からの資金繰り相談

税理士
法人を設立してから

3ヶ月ほど経過した大学生の方から

資金繰りの相談を受けています

ヒガシカワ
なるほど
学生起業ですね

税理士
そうなんです

そこで、まずは公庫へ
創業融資の相談を検討しているのですが

学生のサポートは初めてなもので…
申請における一般事業者との違い
注意点をお伺いしたいです


 
こんにちは。株式会社ネクストフェイズのキドです。日々多くの事業者をサポートされている専門家のみなさまにとって、ときには学生起業家からのご相談もあるかと思います。融資審査において、一般事業者とどのような違いがあるのでしょうか?
 

学生起業の創業融資申し込みにおける留意点

ヒガシカワ
学生が創業融資を申し込む際の
基本的な留意点として

「学生は実績も経験も乏しい」
という問題があります

それ故に
高額な融資を認められるのは
難しいです

税理士
そうですよね…
ヒガシカワ
また、自己資金を貯めていない場合も多く
それが原因で創業融資を断られることもよくあります

税理士
実績も経験も乏しく
自己資金も少ない

となると
どのようなアクションが必要でしょうか?


 

実績・経験・自己資金のどれもが不足している場合どうすれば?

ヒガシカワ
創業したビジネスに関して

「不足している実績や経験を補完できるような何か」

これをきちんと説明することが必要になってきます

税理士
というと?
ヒガシカワ
たとえば
そのビジネスに詳しいサポートメンバーの存在

開業してから今まで
売上が順調に上がっている場合は
その実績をアピールする等です

税理士
なるほど
ヒガシカワ
また

学生起業でも
一般事業者の創業融資でも

それ以外の部分で共通する審査ポイント
以下のとおりです

①自己資金額
②経験・経歴・実績
③事業計画書の内容

税理士
では、すでにお話しにあったとおり

学生は①と②が不足しているパターンが
多いとなると…

ヒガシカワ
そうです

少なくとも
③「事業計画書の内容」
どれだけ精密に書けるかどうかが
重要になってくるでしょうね


 

経験者を雇えば、経験不足の点を解決できる?

キドからも気になった部分を質問してみました。

キド
たとえばクライアントの学生が

創業するビジネスに関して
経験が不足している場合

その事業に関する経験者を経営陣に雇えば
創業融資の審査が有利になる

なんてことはありませんか?

ヒガシカワ
有利か不利でいうと
有利になるかもしれんけど

その経営陣に
イニシアティブをとられるかもしれんよね

キド
たしかに…
ヒガシカワ
他にも

●経営陣がいないとビジネスモデルが成立しないのでは?
●経営陣をつなぎとめるための具体策(すぐに辞めない根拠)は?

などの疑問はいくつか出てくるから
ちゃんとそこの説明はできるようにせなあかんね

キド
たとえば、どんな説明をすれば?
ヒガシカワ
会社や事業内容によって変わるから
一概には言えんけど

わかりやすい例だと

「経営陣の中に身内がいるからすぐには辞めない」とかやね

キド
なるほど

関わっているのが親族ならば
すぐに辞められるなんてことは

想像しにくいですね

ヒガシカワ
ただ、あくまで例やからね

必ずしも経営陣に親族が加わるなんてことはないから

その事業ならではの説明は
いつでもできるように準備しとかなあかんね

キド
必然的にネックとなる部分の説明が必須
という点では

学生も一般事業者も変わりないんですね


 


経済産業省のページを見ていたところ、「大学発ベンチャー数の推移」という興味深いグラフを見つけました。


経済産業省のページより

このグラフを見てみると大学発ベンチャーは増加の傾向にありますが、注意したいのが、「大学発ベンチャー」=「学生起業」とは限らないことです。

グラフ下部の説明文にあるとおり、5つの定義のいずれかを満たしたものを「大学ベンチャー」としています。(詳しくは経済産業省のページをご覧ください)

この定義の中で、「学生起業」と呼べるものは「4」にあたるかと思いますが、その割合の詳細までは確認できません。「大学発ベンチャー」と聞くと、どちらかというと教授や准教授が中心となって企業を立ち上げる方が多いイメージなので、もしかすると「学生起業」の割合は少ないのかもしれません。

しかし、昨今の大学発ベンチャーの全体的な増加に伴い、学生起業から専門家への相談も増えてきている印象です。学生起業家をメインターゲットとしない専門家の方もいらっしゃると思いますが、本記事の回答にもあったとおり、融資審査における一般事業者との共通点も多くあります。

相談者の背景に違いはあれど、共通して活かせる点は少なくないと思うのです。

ネクストフェイズのセミナーでは、多種多様な相談に対して共通するポイントについてもお伝えしています。

※融資に関する質問などにもその場でお答えします

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