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補助金申請業務って行政書士の独占業務ですか?

補助金申請業務って行政書士の独占業務ですか?

そのような考え方があることにびっくりしました。

こんにちは。株式会社ネクストフェイズのヒガシカワです。

先日、弊社が運営する一般社団法人融資コンサルタント協会会員の税理士からご相談をいただきました。

税理士
総務省から補助金申請業務についての見解
発表されたと聞いたので内容を確認しますと…

「行政書士法に則り、
行政書士登録している方は補助金申請の「作成」が独占業務とあり、
「相談」も同時に行うことができる」

とあります

つまり行政書士の無資格者は「作成」はおろか
「相談」業務もできないという見解かと思われます

補助金サポートを行う場合
行政書士の資格も取得しておいた方がよいでしょうか?


 
「補助金申請は行政書士の独占業務? そんな話、聞いたことないんだけどなあ…」と首をかしげながら、相談者から教えていただいた「総務省からの補助金申請業務についての見解」を確認したところ…。
 

補助金申請業務に関する総務省の見解の内容

「補助金申請業務に関する総務省の見解の内容」はA4判3枚に文字がびっしりと書かれており、ここではすべてを記載しません。下記のURLをご参照ください。

●新事業活動に関する確認の求めに対する回答の内容の公表
 

照会者からの質問の内容

上記資料にある「照会者」からの質問の内容を簡単に説明すると、以下のとおりです。
※他にも2点ほど問い合わせしていますが、今回の趣旨とは違う内容なので省きます
※引用はすべて上記資料からです

経営革新計画等の承認申請や補助金申請に対する添削サービス等が行政書士法に規定する行政書士の業務に該当するかどうか

 
照会者は、照会文の「新事業活動に係る事業の概要」にこう記載していました。

「行政書士法上の独占業務となる具体的な公的補助金申請に係る事業計画書の作成や経営革新計画等の承認申請依頼があった場合

おそらく「公的補助金申請に係る事業計画書の作成や経営革新計画等の承認申請」のサポートが「行政書士の独占業務」だと解釈しておられるのではと思います。
 

総務省からの回答の内容

総務省からの回答は、「「公的補助金申請に係る事業計画書の作成や経営革新計画等の承認申請」のサポートは「行政書士の独占業務」に当たらない」でした。

少し長くなりますが、総務省の見解文から当該箇所を引用しましょう。

(回答)
照会書に記載された事業活動を前提とした場合、照会者が実施しようとする経営革新計画等の申請や補助金申請に対するサービスは、サービス利用者が作成した申請書類について一般的な改善案を提示するなど、法第1条の3第1項第4号における「相談」の範疇となる行為である限りにおいては、法第1条の2第1項に規定する「他人の依頼を受け報酬を得て、官公署に提出する書類……その他権利義務又は事実証明に関する書類(実地調査に基づく図面類を含む。)を作成」することには、当たらない。

(理由)
法は、第1条の3第1項第4号において、「前条の規定により行政書士が作成することができる書類の作成について相談に応ずること」を非独占業務と定めており、ここにいう「相談」とは、依頼者の趣旨に沿って、どのような書類を作成するか、書類にはどのような事項を記入するか等について、質問に対し答弁し、指示し、又は意見を表明する等の行為を指す。

本件において、照会者が行う行為は、「この部分についてもっと明確に記載すること」や「この部分について論点を絞った内容を作成すること」など、一般的な改善案や経験則、補助金の公募要領等に基づいた改善案を提示するものであるところ、当該改善案の提示は一般的には「相談」として評価されるものであり、当該改善案の提示が上記「相談」の範疇である限りにおいて、行政書士の独占業務とされている書類の作成には当たらないものと考えられる。

 

つい独占業務に頼りたくなる

「補助金申請業務は行政書士の独占業務」という考え方に驚きつつ、同時に「なぜ士業は自らの独占業務を重要視しがちなんだろう?」とも考えました。独占業務、業際…今までもよく耳にしてきたからです。

たとえば、こんなふうに考えている士業・コンサルタントもいるのではないでしょうか。

士業・コンサルタント
資格を持たない者がその業務を行えば
クオリティが落ちる
士業・コンサルタント
しかしその道に通じた者(自分)が独占業務として行えば

クオリティは担保でき
しかも他業種からの参入を防げる

士業・コンサルタント
将来にわたって仕事を安定的に確保できるかも…

 
独占業務に大きく期待する気持ちはよくわかります。しかし、それだけに頼るのはハイリスク。独占業務とは、「資格さえ持っていれば誰でもできる業務」だからです。
 

独占業務以外の付加価値が重要

同業者の増加や顧客数の減少により競争が激化したり、ITやAIの発達により独占業務が脅かされたりすると、価格競争に入らざるを得ません。同じ業務を行っていても、次第に売上が減少していきます。すなわち、ビジネスモデルの劣化です。

事業の先細りを防ぐためには、独占業務以外の付加価値を提供できるチカラを身につける必要があります。

危機感を覚えている士業・コンサルタントは、独占業務以外に提供できる付加価値を、今からでも身につける努力をしていきたいものです。


「作業」や「代行業務」の提供は、今後かならず単価が下がってくるでしょう。では、士業が「独占業務以外に提供できる付加価値」とは何でしょうか。

私は、「困ったり悩んだりしている事業者に対する、多方面からのアドバイス」だと考えます。つまり、「コンサルティング業務」です。

ひとくちに「コンサルティング業務」といっても、相談内容によって需要の多寡が違います。「数多く求められている相談」に対応できる士業に、とくに相談が集まりやすいのは当然ですよね。

中小企業の「3大悩み」は、「お金」「人」「売上」。これらの「悩み」を解決できる士業・コンサルタントは、これからも顧客獲得に困ることがないでしょう。

なかでもいちばん多いのが、「お金」の悩み。資金面で適切なアドバイスを行える「融資に強い士業・コンサルタント」になるためのヒントを手に入れませんか。

※融資に関する質問などにもその場でお答えします

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