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■”資金調達支援アドバイザー”という仕事■ No.010
〜隔週発行〜
NPC 東川 仁
<目次>
1/現場第一主義〜 【資金繰りが見えなくなった工務店さん】
2/NPCからのお知らせ
3/あとがき
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1/現場第一主義〜 【資金繰りが見えなくなった工務店さん】
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こんにちは、NPCの東川です。
ずいぶんお休みしてしまいました。
楽しみに待ってくださっていた方、本当にごめんなさい。
今回からまたあらためてよろしくお願いいたします。
さて、今日は、資金繰りにつまづいた工務店経営・Aさんのお話です。
Aさんは、30代半ば。腕のいい職人さんです。
工務店経営と書きましたが、抱えている職人さんは1人。
はい、ご本人だけです。
腕が立つものですから、少しずつ仕事が入って来るようになりました。
Aさん、嬉しい。
噂が噂を呼んで、どんどん注文が舞い込む。
Aさん、どんどん受ける。
といってもAさんの工務店にいるのは自分だけですから、
後はすべて他の工務店さんから職人さんに来てもらいます。
外注ですね。
仕事が広がっていくのはいいのですが、
Aさん、資金繰りに行き詰まってしまった。
一番の問題は、外注には1ヶ月後の支払いなのに、
Aさんの工務店に支払われるのは3ヶ月後という点でした。
たとえば8月の仕事については、外注費の支払いは9月末。
ところが受注先からAさんに支払いがあるのは11月末。
「最初はよかったんです、自己資金も1,000万円ほどありましたし。
でも仕事が増えると同時に、外注先や原材料の仕入先の数も増えて、
煩雑になって、管理できなくなってしまって…」(Aさん)
そんなAさんが私のところに相談に来られたのは、
なんと5日後が6,000万円の支払期日、という日でした。
「NPCさんに頼めば融資してもらえるかと…」。
…。
Aさん、残念ながら、私は銀行の融資係ではないのです…。(^^;)
さて、ナンボなんでも、5日後に6,000万円の融資を、なんて無茶。
その上、Aさんの融資状況をお聞きした結果、
「これ以上の融資を頼むのは無理」ということがわかりました。
<その理由>
●担保ナシ/保証人ナシ
●信用保証協会や国民生活金融公庫などからの公的融資は、
もうすでに受けていらっしゃる
●ノンバンクは法人対象で、Aさんのような個人工務店には貸せない
●商工ローンは金利が高いので、おそらく売上額がついていかない
●懇意にしている金融機関がない
Aさんは当座預金を持っていないので、手形も小切手も切れません。
そこで私が出した結論。
「支払いを待ってもらいましょう」。
すべての外注先・仕入先に待ってもらうわけではなく、
「どうしても」というところには支払います。
たとえば現在、日々、来てもらっている外注先工務店、
今後も付き合いの長くなりそうな原材料仕入先など。
待ってもらうのは、すでに仕事が完了してしまった工務店や、
比較的余裕のある仕入先などです。
また、B仕入先には今月まったく払わないけれど、
C仕入先には50%、D仕入先には100%、
その代わり来月はB仕入先には50%…といった割り振りも必要です。
私はAさんに仕入先のピックアップをお願いし、そのおつきあいの状況や、
また今後の受注先からの支払予定をヒアリングしながら、
”返済シナリオ”なるものを作成しました。
また、ふつう支払いを待ってもらうときは、
「なぜ待ってもらわねばならないか」という説明が、
あまり詳しくなされないことが多いものです。
「じゃあXヶ月後に支払うから」という約束も口頭で終わります。
しかし、私はそれをよしとしませんでした。
「Aさん、先方にとっては、支払いを待ってほしいなんて、
こんな不条理なことはありません。精一杯の誠意を見せましょう」。
私の言う”精一杯の誠意”とは、
「なぜ待ってもらわねばならないか」、「じゃあいつ払えるのか」
という説明の根拠となる”資料”です。口頭ではなく。
支払いを延ばされた外注先は、
最初、まったく聞き入れてくださいませんでした。
「工事が終わっているからって、支払いを延ばせだと?
支払えないんだったら、ワシらが作ったあの家、壊しにいくぞ!」と、
ちょっとスゴまれたりもしたそうです。
しかし最終的には、「じゃあ仕方ないな」と待ってくださることになりました。
Aさんも一生懸命に頭を下げ、ねばり強く説得しましたし、
私の作成した「見て、目で確認できる資料」も役立ったとのこと。
一件落着。
●結論 【事業は身の丈サイズで】
独立して、お仕事が増えてくると、嬉しいものです。
頼まれるまま仕事をバンバン受け続けたAさんの気持ち、
独立している私も痛いほどわかります。
でも、資金繰りが見えなくなっちゃダメ。
Aさんの場合、受注先からの支払いが滞ったわけでも何でもありません。
X月X日に6,000万円もの支払期日が来ることは、
ちゃんと予想できたはずです。
実はその翌月にはさらに大きな支払額が待っており、
また2ヶ月後には1億円に達する、という状況でした。
Aさん、たとえ今回6,000万円借りられたとしても、
その先どうするおつもりだったのか…。(^^;)
支払いのタイムラグは、事業拡大の落とし穴。
いつ入ってきて、いつ出ていくのか、
ふだんから資金繰りはしっかり把握しておきましょう。
そして、お金を借りるだけが資金繰り解決法ではないことも、
ぜひ覚えておいてくださいね。
今回のように、「待ってもらう」ことができるかもしれない。
もちろんカンタンなことではありませんが、
融資の可能性が絶たれたときに、ぜひ思い出してほしい解決法です。
そしてその際には、相手に納得してもらえるよう、
”精一杯の誠意”を忘れずに。
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2/NPCからのお知らせ
資金調達支援セミナー (異業種交流会ちくじん大阪の例会にて)
「金融機関との折衝の仕方、5つのポイント」
1. 貸すに貸せない金融機関の現状
2. 金融機関の考え方
3. スムーズにお金を借りるための準備
4. 金融機関にとって好ましい顧客とは
5. 大阪の一部金融機関の融資スタンス
●講師 NPC 東川 仁
●2003年10月23日(木) 午後6時30分〜8時30分
●大阪産業創造館6階 会議室D
http://www.b-platz.ne.jp/contents/map/map.php3
●詳細はちくじん大阪のホームページをご覧ください。
http://www.osaka.chikujin.net/index.shtml
●お申込先 ちくじん大阪事務局 chikujin@wizard.ne.jp
●講師よりみなさまへ
「単なる方法論だけではなく、実例・実体験をふんだんに交えてお話し
します。せっかく来ていただくのですから、タダでは帰しません。ふふふ。
そうそう、先日、各金融機関にアンケートを行ったのですが、その結果が
今回のセミナーの基になっています。で、アンケートの回答内容は
もちろんですが、各金融機関の対応も興味深くて、たとえばですね…
(講師喋りすぎにつき以下省略、続きはぜひ当日に)。
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3/あとがき
長い間ご無沙汰しておりました。申し訳ありません。
この夏、本当の本当に、めっちゃくちゃ忙しかったのです。
忙しさは、現在も続いております。
本来の資金調達支援ばかりではなく、新規事業計画の立案など、
さいきんは経営コンサルタントのようなお仕事も増えてきました。
あんまり仕事ばっかり、というのもイケナイと思い、
先だって、いきなりフランス料理を食べにいきました。
ふだんはあまり馴染みのないジャンルなのですが、
うーん、
ずっと仕事漬けで、何か”いつもと違うこと”をしてみたかったのでしょう。
そのフレンチレストランが、まあ、大当たり。
お料理の内容、働いている方の雰囲気、価格…。もう、完璧。
料理って、作っている人の気迫まで伝わるものなんだと、
そんなことを思いました。
大阪の天満橋にあるお店で、ホントはあんまりお教えしたくないのですが、
でも嬉しいから教えてしまう(笑)。
「Le Argent」 (ル・アルジャン) Tel : 06-6947-7141
”いつもと違うこと”というのは、ちょっと賭けの要素もあって、
いつもの店に足が向きがちな私には、かなりの思い切りが必要なのですが、
でもやっぱり、たまには、です。
忙しい毎日ですが、気分転換は忘れないようにしたいですね。
NPC 東川 仁@気分転換下手
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■今回の記事の感想をはじめ、ご質問や今後のリクエストなど、お気軽に
お寄せください。たいへん楽しみにしております。ご質問に対しては直接、
またはメールマガジン上でお答えできればと思っております。また、記事の
ご要望にも沿えるよう努力していきます。mailto:jinny@cin-a.com
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資金調達支援アドバイザー/ビジネスコンサルタント
東川 仁(HIGASHIKAWA Jin) mailto:jinny@cin-a.com
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