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独立開業前・直後の士業が自分のブランドを構築する方法

「ブランド構築」というより、「自分の強みをどう広めるか」くらいに気軽に考えてみませんか。

こんにちは、株式会社ネクストフェイズのヒガシカワです。

士業・コンサルタントにもブランディングが必要だとよく言われています。ちょっと検索すれば、たくさんのサイトが「士業のブランディングとは」「強みづくりとは」とアドバイスしてくれます。

が、自分のことになると、客観的に見つめ直すのが難しいんですよね。独立した後でも「自分のブランドって…」と自信のない人も多いでしょう。独立開業前・直後ならなおさらです。

さてこのたび私は『企業診断』2021年8月号に、独立間もないころの自分のブランド構築経験を書きました。詳細は省きますが、だいたいこんな話です。

●自分の強み
 →前職の金融機関勤務時に得たノウハウ「融資サポート」
●広めた方法
 →①自主セミナーで見込み客を集めて自分の存在を広めた
 →②経営者どうし・士業どうしの勉強会、異業種交流会などで多くの人に会った

 
その詳細は『企業診断』2021年8月号をお読みいただくとして、今日はこの記事をお読みのあなたに、今お伝えできることを書きましょう。
 

まず強みを「決める」

私は前職が金融機関でしたから、強みについては悩まずに済みました。
※というより、融資サポート以外のノウハウがなかったのです

しかし「自分には強みがない」「他の同業者との差別化ができない」といった相談を私も数多く受けます。わかります。「ひとつ選択することは、他のすべてをあきらめること」だと思ってしまいますよね。

ところが…

強み以外の相談も来ます

たとえば「創業に強い」と看板を上げた税理士を想像してみましょう。事務所ページでのアピールや名刺・メールの署名などに掲載したり、周りにも「自分は創業に強いです」と言ったりすることで、創業者や創業希望者からの引き合いが来るでしょう。

しかし、もうこれは「かならず」と言っていいくらい、創業とはまったく別の相談も寄せられます。「節税したいのですが」「身内に相続が発生してしまった」など、自分の強み「以外」の相談です。「創業を看板にしたら、それ以外の案件が入ってこないのでは」と心配する必要はあまりないといえるでしょう。

むしろ「自分には強みはない」と足踏みしている時間がもったいない。まずエイヤッと、「これ」と決めること。決めたら、事務所サイトや名刺、またメールの署名欄に追記するのを忘れずに。

さらに専門外の相談まで

そのうち「売上を上げたい」「業務をIT化したい」「人事の相談にのってほしい」など、税務以外の相談も来るようになるでしょう。そのときは別の専門家、たとえば販促コンサルタントやITコンサルタント、また社会保険労務士などにつなげられるよう、少しずつ知り合いを増やしておきたいですね。

税理士以外の士業・コンサルタントも同様です。まず強みを「決める」ことで、次第に強み以外の相談が入るようになり、ついにはまったく専門外の相談まで寄せられるようになります。強みを「決める」ことを恐れなくていいですよ。
 

自分の存在を「知らせる」

私の手法は、おもに2点でした。自主セミナー開催と、各種勉強会・異業種交流会への参加。今ならもっと気軽にチャレンジできますし、別の方法もありますよね。

自主セミナー

見込み客を対象とする自主セミナーは集客が難しいとよく言われますが(当時私も大いに悩んだ)、今はオンラインセミナーも多くなり、参加者側としては気軽に受講しやすい状況です。以前ほど集客に苦労せずに済むかもしれません。

会いたい顧客が多くいるSNS

SNSなどで見込み客層に向けた情報を発信してみるのも、自分の存在を広めるのにいいでしょう。フェイスブック、ツイッター、インスタグラムなど、あなたが求めている顧客が多く利用していそうなSNSを選ぶといいですね。さらにSNSで相応のフォロワー数が集まるなど手応えを感じれば、少人数限定でオンラインセミナーを行ってみるのもいいでしょう。

他者が主催する勉強会や交流会に参加

経営者どうし、士業どうしの勉強会や交流会オンラインのものが多くあり、気軽に参加しやすいのが大きなメリットです。どんな人が主催しているのか、参加しているのかをチェックして、相性がよさそうだと判断したら思い切って申し込んでみましょう。

とくに士業の交流会は、上記でお話しした「専門外の相談をうけたらつなぐ相手」として、互いに顧客を紹介しあえる人と出会える可能性に期待したいですね。

顧客を集めた勉強会・交流会を主催

経営者を集めた勉強会や交流会です。この件は、『企業診断』2021年7月号について書いた以前のブログを参考にしてみてください。

いわゆる「ブランドストーリー」は必要か

「こんな苦しい時期を乗り越えて、今こうなれた!」というストーリーを、事務所サイトのプロフィールページなどでよく見かけます。経歴を箇条書きで紹介するプロフィールもわかりやすいけれど、ストーリー仕立てで語られると「背景」を知ることができて身近に感じますよね。ネクストフェイズも、ちょっと書いていたりします。

こうした「ストーリー」が「必要か?」と訊かれたら、「あった方が同業他者と差別化しやすい」「記憶してもらいやすい」「いざというとき思い出してもらいやすい」と私は答えます。

実際、ネクストフェイズのサイトのなかでも、プロフィールページは他より少し閲覧数が多いのです。やはり人間は人間に興味があるんだなあ、「中の人」の人柄・人物像を知りたいと思っておられるのだろうなあ…と理由を推測しています。

ただしこうしたストーリーは、書き方に注意が必要。前半の「こんな苦しい時期」の部分はまだしも、後半の「今こうなれた!」をドヤ顔の自慢話にならないように書きたいですね。

「立派な先生」としてのブランド確立は、自分を覚えてもらう手法としてアリです。が、とくに独立開業前や直後なら、「親しみやすい相談相手」のほうが相談は来やすいでしょう。相談の数が多ければ、それだけお客さんになってくれることも増えますよ。バッターボックスに立たなければ、バットを振ることさえできないのですから。

※ブランドストーリーにはいわゆる「型」があるのですが(たとえば「苦しい時期を乗り越えて今がある」的な)、あまりに型どおりだと「ああ、よくある話ね」と読み流されてしまいがちです。あなただけの固有の物語を言葉に置き換えてくれる、プロの書き手に依頼するのも一案です。ネクストフェイズでも承っていますし(リンク先ページの「プロフィール作成」をご覧ください)、ネットで近隣のライターを検索してみるのもおすすめです
 

私の体験は『企業診断』2021年8月号で

私が自分の強みを広めた方法や経緯については、先述のとおり『企業診断』2021年8月号に詳しく書いています。ずいぶん細かく書きましたので、きっと士業・コンサルタントのブランディングにも役立てていただけるでしょう。

中小企業診断士向けの専門誌ですが、広く士業・コンサルタントの参考になる記事が数多く掲載されています。ご興味がわいたら、ぜひ手にとってみてください。

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