本社/大阪府吹田市豊津町40-6 EBIC吹田 311
東京/東京都渋谷区渋谷3-5-16 渋谷三丁目スクエアビル 2F ABLAZEオフィス渋谷

中小M&A資格試験とは?  禁忌肢とは? 士業・コンサルタントが知っておきたい重要点

中小M&A資格試験創設の背景には、中小M&A市場の変化があります。士業・コンサルタントにも関係する、本制度の方向性を解説しましょう。

こんにちは。株式会社ネクストフェイズのヒガシカワです。

2026年3月、中小企業庁から、中小M&A市場の改革に向けた資料が公表されました。そこで取り上げられていたのが、中小M&A資格試験の創設です。

●中小M&A市場の改革に向けた方向性について(中小企業庁)

(全52ページと大量なので、おもだったところをかいつまんでお話しします。また該当ページの画像もリンク付きでご紹介します)

資格試験と聞いて興味がわく人もいれば、「M&Aは一部の専門業者だけの話」と考える人もいるでしょう。

しかし最近は税理士、中小企業診断士、行政書士、財務コンサルタントなどのもとにも、経営者から事業承継に関する相談が増えています。

またM&A会社から「連携しませんか」と声をかけられたり、金融機関から後継者問題について相談されたりしたという話を、私も周りの士業・コンサルタントからしばしば聞くようになりました。

このようなニーズの高まりを考えると今回の資格制度創設は、どの士業・コンサルタントにとっても無関係な話ではないでしょう。

今回はこの中小M&A資格試験について、現在公表されている内容をもとに解説します。

なぜ今、中小M&A資格試験が作られるのか

今回の制度創設の背景には、中小M&A市場の急拡大があります。後継者不足を背景に、中小企業の第三者承継は年々増加。その結果、M&A仲介会社FA(ファイナンシャル・アドバイザー)会社も急増しました。

一方で、市場拡大とともに、さまざまなトラブルも表面化しています。多くの中小企業経営者にとって、会社売却は初めての経験。そのため契約内容を十分理解しないまま話が進んでしまい、後から揉めるケースがあることは十分想像できます。

しかも会社売却では、従業員の処遇、メインバンクなど金融機関との関係、個人保証の行方、また本当にこの相手に会社を譲って大丈夫なのかという信頼性など、経営者にはさまざまな不安が出てきます。

だからこそ中小M&Aでは「成約すれば終わり」という考え方ではなく、経営者に対する誠実な対応が求められます。今回の資格制度は、このような市場全体の信頼性向上を目的として進められているものと考えられます。

中小M&A資格制度で特徴的な点 – 倫理観が問われている

今回の制度で目にとまるのは、単なる資格試験で終わらない点です。

試験に合格すれば終わりではなく、登録制度定期講習、倫理規程違反時の処分なども含めた制度として検討されています。(資料P3)

さらに、登録者については氏名公表資格証交付も想定されています。

単に資格制度を作るというより、中小M&A市場そのものの信頼性を高めたいという中小企業庁の考えが色濃く反映された制度だと私は感じました。

試験科目はかなり実務寄り

試験科目として予定されているのは、「M&A実務」「財務・税務」「法務」「倫理・行動規範」の4分野。しかも内容を見ると、かなり実務を意識したものです(資料P10)。

資料には、株式譲渡と事業譲渡の違いや、フリーキャッシュフロー計算、契約上の免責事項、善管注意義務、独占業務違反などに関するサンプル問題も掲載されています。(資料P13)

なお概要としては、「試験全体で60問程度」「試験時間は120分間を想定」「年3回程度」との記述も見られます。(資料P11)

なぜ「禁忌肢」まで導入されるのか

また私が個人的にたいへん注目したのが、「倫理・行動規範」が大いに重視されている点。というのも、「禁忌肢」の導入が検討されているのです(資料P7)。

禁忌肢とは、簡単に言えば、「この選択肢を選んだ場合は不合格とする」という考え方です。本制度では上のページで、「例えば、禁忌肢を設定した設問を複数設け、それらの一定数の誤答を以て不合格、とするような設計を想定」とありますので、1つでも禁忌肢を選んだら不合格という形ではなさそうです。

禁忌肢は医師国家試験などでも採用されている仕組みですが、この中小M&A資格試験でも、倫理・行動規範に関する問題で導入が検討されているとのこと。なお、この禁忌肢についてのサンプル問題も記載されています。(資料P8)

つまり今回の資格制度では「知識があるか」だけではなく、「中小M&Aに関わる人材として適切な対応ができるか」まで見ようとしていることが分かります。

資料では、これまでのトラブル事例もが取り上げられていました(資料P21)。説明不足のまま契約締結に進んでしまったケース、営業方法をめぐるトラブル、中間金返還に関する問題などです。そのため中小企業庁も、倫理面対応姿勢について重視しているのでしょう。

士業・コンサルタントにも無関係ではない動き

今回の資格制度は、M&A仲介会社だけを対象にしたものではありません。

資料を見ると金融機関や士業専門家、M&Aプラットフォーム、商工団体、事業会社など、かなり幅広い関係者を想定していることが分かります。そのため税理士や中小企業診断士、行政書士、財務コンサルタントなどにとっても、無関係な制度ではないといえるでしょう。

とくに最近は金融機関の側でも、事業承継や経営改善、再生支援などについて、外部の専門家と連携しながら進めたいという考えが広まっています。過去には金融機関の内部だけで対応していたような案件も、今は外部専門家と役割分担しながら進めるケースが増えてきました。

それで今、士業・コンサルタントに対しても、金融機関から、事業承継やM&Aに関する相談や連携依頼が来やすくなっているのです。M&Aの基本的な流れ金融機関がチェックするポイントを理解しているだけでも金融機関との会話が充実し、ひいては信頼関係が強まるでしょう。

もちろん私は士業・コンサルタントに、M&A仲介業までおすすめしているわけではありません。しかし金融機関のみならず、顧問先からも事業承継や会社売却について相談を受ける場面が今後さらに増えていくのではないでしょうか。そのとき基本的な流れ、ひととおりのアドバイスができるようになっていたいものです。

今後の士業・コンサルタントに求められること – おおまかに知識を仕入れておく

顧問先から金融機関対応や資金調達について相談を受け、どう答えればよいのかアドバイスに詰まる専門家は、けっして少数派ではありません。

とくに事業承継やM&Aが絡む場面では、金融機関との関係や融資の考え方が関係してくると、普段の専門業務だけでは対応しきれないのが普通です。

そこで「金融機関が企業を見る視点」、「融資の可否を決定する基準」などをあらかじめ、おおまかにでも理解しておきませんか。

このような金融機関への対応、また具体的な融資支援について学びたい士業・コンサルタント向けに、ネクストフェイズは「融資支援ノウハウ習得セミナー」を開催しています。

金融機関とのつきあい方、経営者から融資相談を受けたときの情報整理の方法など、現場で役立つ内容を中心にお伝えしています。

 「融資支援ノウハウ習得セミナー」通常料金 5,610円 → 無料キャンペーン中

※顧客の融資に関する個別質問などにもその場でお答えします

関連記事

住所
大阪本社

〒564-0051
大阪府吹田市豊津町40-6
EBIC 吹田 311

TEL 06-6380-1259

FAX 06-6318-6175

東京事務所

〒150-0002
東京都渋谷区渋谷3-5-16
渋谷三丁目スクエアビル 2F ABLAZEオフィス渋谷

 アクセス方法
ページ上部へ戻る
依頼を確実に引き寄せる
【繁盛士業】への道

融資支援・金融機関との提携など
最新情報のメールマガジン登録

当社の プライバシーポリシー に同意の上、
送信してください。

画像の説明