- 2026-9-10
- 融資サポート
- 創業融資, 士業のビジネスモデル

税理士、中小企業診断士、また行政書士など、まだキャリアの浅い士業や経営コンサルタントにとって創業融資の支援は、比較的参入しやすく、また景気に関わらず安定して高いニーズが存在する事業です。創業融資の相談を案件につなげるには、相談時の対応が重要。受任につながりやすい対応の流れとポイントをご紹介します。
【この記事のポイント(要約)】
- 相談の引き寄せが最優先:
「融資の依頼」ではなく「気軽に相談できる機会」を増やすことが案件獲得の第一歩 - 見極めと価値提案がカギ:
ヒアリングで融資可能性を早期に見極め、自社に依頼する明確なメリットと道筋を示す - 顧問契約への発展性:
融資支援の過程で構築された強い信頼関係が、その後の継続的な顧問契約(バックエンド)へとつながる
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もちろん創業融資に関するノウハウや実務知識を身につけただけでは、実際の案件受任にはつながりません。重要なのは、「相談を引き寄せ、正しくヒアリングし、価値を伝えて正式に受任するまでの具体的なプロセス」を体系化して、頭の隅に置いておくことです。
本記事では、創業融資の初回相談から受任、さらには顧問契約の獲得までをスムーズに繋げる「7つのステップ」を解説します。
創業融資支援の全体像(相談から受任までのフロー)
創業融資支援における標準的な支援フローは、以下の7つのステップで構成されます。
| ステップ | プロセス | 目的・実施内容 |
|---|---|---|
| 1 | 相談の集客・引き寄せ | 支援依頼ではなく「気軽に相談できる場」をつくる |
| 2 | ヒアリングの実施 | 融資可否を判断するための必須条件を意識しておく |
| 3 | 融資可能性の診断 | 支援可能な案件かを見極め、リスクを回避する |
| 4 | 成功ロードマップの提示 | 相談者の不安を解消し、プロとしての解決策を示す |
| 5 | 支援範囲と価値の提示 | 自社(自分)に依頼する具体的なメリットを提示する |
| 6 | 報酬体系の明確化 | 着手金・成功報酬等の適正な対価と価値を説明する |
| 7 | 受任意思の確認 | 心理的ハードルを下げた自然なクロージングを実施する |
創業融資支援の受任へ導く7つのステップ
ステップ1:創業融資に関する相談を引き寄せる
創業融資支援案件を獲得するための第一歩は、売り込みではなく「相談の機会」を増やすこと。なぜなら創業者が最初に抱く悩みは、「融資の手続きをお願いしたい」という直接的な依頼ではないからです。
- 「希望額を満額借りるにはどうすればいいのか?」
- 「一度自分で申し込んで断られたが、再挑戦できるか? 次の申請までに何を準備すればいいのか? または何ヶ月待てばいいのか?」
このような疑問や不安に対する相談口を広げることが、案件獲得の第一条件となります。無理な売り込みを行わず、「初回相談のきっかけ」を増やす仕組みづくりに注力しましょう。
ステップ2:相談者の情報を詳しく聞き出す(ヒアリング)
相談を受けたら、融資の実現可能性を精度高く評価するためのヒアリングを行います。
単に「いくら借りたいか」を聞くだけでは不十分です。たとえば「700万円借りたい」と言われても、その情報だけでは融資の可能性は判断できませんよね。そこで以下の要素を漏れなく尋ねる必要があります。
- 経験・職歴:創業事業と同業種での実務経験年数
- 自己資金:創業資金全体に対する自己資金の割合、資金形成のプロセス
- 信用情報・既存債務:既存のローン、クレジットカードの支払状況
- 創業計画の内容:売上・利益の実現可能性および資金使途(設備・運転)
ここでのポイントは、「相手の話を漫然と聞くのではなく、金融機関の審査基準に基づいた必要情報を能動的に抽出すること」です。
ステップ3:融資可能性を慎重に判断する
ヒアリング結果をもとに、希望金額の融資が通る可能性を客観的に判断します。
私の経験を含め、一般的に、創業融資相談の約半数は、そのまま金融機関に持ち込んでも審査通過が難しい案件(自己資金不足、同業務経験の不足、信用情報の問題など)です。
士業・コンサルタントとして持続可能なビジネスを行うためには、「受任すべき案件と、見送るべき(あるいは時期を改めるべき)案件を、早期に見極める眼力」が極めて重要だといえるでしょう。
ステップ4:融資成功までの道筋(ロードマップ)を示す
融資の可能性があると判断した場合、相談者に対して「成功までの具体的な道筋、ロードマップ」を提示します。
- 必要書類の収集、創業計画書の作成手順
- 審査で評価されるポイント、その対策
- 最適な金融機関の選定、および面談のタイミング
創業者の多くは創業融資を借りた経験がなく、手続きや審査に対して強い不安を感じています。明確な手順を示すことで安心感を持っていただけるでしょう。
また「自分一人で進めるのは難しいから、プロに任せたい」という依頼につながりやすい段階だともいえます。
ステップ5:サポート内容と依頼するメリットを伝える
単に「創業計画書を作成します」と伝えるだけでは、サービスの真の価値は伝わりません。相談者も判断しにくいでしょう。
- 具体的な支援範囲:公的書類準備、計画書作成指導、面談対策、金融機関対応
- 依頼のメリット:採択率の向上、準備時間の節約、最適な資金調達額の確保
この段階でのポイントは「どんな支援があるか」だけでなく、「プロに頼むことで、どのような成果・メリットが得られるのか」を明確に言語化して伝えることです。
ステップ6:報酬額とその対価に見合う価値を提示する
サポート内容の提示と合わせて、明確な報酬体系を伝えます。創業融資支援のおもな報酬形態には以下があります。
- 着手金 + 成功報酬型(リスク分散と着実な収益確保)
- 完全成功報酬型(相談者の受任ハードルを下げる)
- 定額サポート型
大切なのは「金額」をそのまま伝えるのではなく、「その報酬を支払ってもなお相談者にとって大きなメリットがあること」を納得してもらう価値提案(世間でよく言われる「バリューのプレゼンテーション」)です。
ステップ7:支援依頼の意思確認(クロージング)を実施する
条件面をすべて提示した後は、最後に明確かつ自然な意思確認を行います。というのも、サポート内容や報酬額に納得していても、相談者のほうから「お願いします」と依頼してくれるとは限らないからです。
「ここまでのご説明を踏まえて、当事務所のサポートをご活用されますか?」と促すことで、相談者はスムーズに決断を下すことができます。ステップ1〜6までの流れが適切に組まれていれば、強引な営業をしなくても高い確率で受任に至ります。
創業融資支援から「顧問契約」へ繋げる方法
士業・コンサルタントにとっても創業融資支援の真の魅力は、単発(スポット)の融資成功報酬にとどまらず、「継続的な顧問契約」に発展しやすい点にあります。
創業融資の準備から実行に至るプロセスを通じて、創業者との間には深い信頼関係が構築されます。さらに事業開始後は、以下のような新たな経営課題が、往々にして発生します。
- 資金繰り管理、追加融資の検討
- 税務申告・会計記帳代行
- 労務管理・各種助成金の活用
- Web集客・経営戦略の立案 など
創業融資の支援を「入口」として捉え、創業者のパートナーとして並走し続けることで、長期的な顧問契約・継続案件へと確実にステップアップさせることが可能です。
よくある質問(Q&A)
Q1. 創業者は資金に余裕がないことが多いため、高い報酬を請求しづらい(断られるのではないか)と感じてしまいます。どう対処すればよいでしょうか?

A. 創業者が価値を感じるのは「書類作成の手間」ではなく、「融資の成功確率が高まること」と「本業の創業準備に集中できること」です。
自分で申請して不採択になった場合の「事業開始の遅延リスク」や「数ヶ月間の再申請不可リスク」を伝えることで、報酬に見合う価値を正しく理解してもらえます。
また、着手金を低めに設定して調達成功時の成功報酬を多めに設定することで、創業者の初期負担や心理的ハードルを大きく下げることが可能です。
Q2. まだ事業の先行きが見えない創業者が、単発の融資支援だけでなく、継続的な「顧問契約」まで結んでくれるものでしょうか?

A. 実は創業直後こそ、もっとも多くの経営者が顧問契約を必要としています。
創業融資が成功した直後は「手元に事業資金がもっとも豊富にあるタイミング」であり、同時に「資金繰り・集客・税務・労務など、創業初期特有の不安がもっとも高まる時期」だからです。
融資支援を通じて深い信頼関係を築いた上で、創業期に特化したお手頃な料金(例:「伴走型プラン(月額低価格プラン等)」を提示することで、多くの創業者が安心感を求めて継続契約を選択するでしょう。
Q3. 創業融資支援の実務経験が浅くても、受任して問題ないでしょうか?

A. 問題ありません。創業融資審査で重視されるポイント(経験・自己資金・資金使途・返済可能性)は明確に体系化されています。
要点を押さえたヒアリングシートと標準的な支援手順さえ整備しておけば、未経験の士業・コンサルタントでも十分に対応可能です。
この記事で受任のメリットを「その先の顧問契約につながりやすい」と書きましたが、個人的に私の感じる喜びとしては、創業者が夢をかなえる希望に満ちていて、いつも打ち合わせの場が明るいことです。前向きな支援をしていると、こちらも「がんばらくなくちゃ」と元気が出ます。
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- なぜ創業融資支援が質の高い顧問契約に繋がるのか?
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- 相談数を劇的に増やす具体的な集客アプローチ
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