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税理士の新設法人に対する営業【3】

社員じぶんひとり、という小さな法人を知人が立ち上げました。するとすぐに、税理士さんたちから営業案内が届いたのだそうです。

こんにちは、ネクストフェイズ編集部(以下、編集)です。
ごく零細な法人設立後に知人が受け取ったという、
数々のDM(ほとんど税理士さんから)を見せてもらう機会に恵まれました。

あくまでも知人1名の体験談ですし、届いたDMも税理士6名分だけなので、
安易に一般化するわけにはいきませんが、
知人と話すうちに、いろんな「?」や「!」が見えてきた(ような気がする)ので、
士業・コンサルタントのみなさんにとって、
日々の営業の小さなヒントになったらいいなあと思いながらお届けします。

いつもながらの連載です。今回は全4回です。

もくじ
第1回 DMへの率直な感想は?
第2回 経営者1年生の心が動いたDMとは?
第3回 顧問税理士を決められない理由
第4回 「はじめての顧問税理士」に望むこと

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第3回 顧問税理士を決められない理由

「税理士の仕事」が見えない経営者1年生
新設法人の経営者である知人は、設立すぐに届いた税理士さんたちからのDMに、少々戸惑っているようです。

今まで2回分の連載記事をまとめると:
1/なぜ自分の企業名と住所を知っているのかが気になる
→ 「なぜ知ったかという経緯」が封筒に書かれていれば、不審に思う気持ちは消える
2/DMを受け取っても、設立すぐで忙しく、開封する時間がない
→ 封筒のオモテ面やA4サイズのハガキに書かれている文章なら、目に入る
3/開封したところで、どれにしていいやら…
→ 事務所の特色・サービス内容が、わかりやすく説明されていれば…

「このあたりで解決できそうでしょうか」と編集が尋ねると、知人は「そうかもしれない」と答えました。でも本当の悩みは、別のところにあるようです。

「いきなり月々の顧問料とかいわれても、なんで? なんです」

つまり知人は、「税理士になぜ毎月お支払いしないといけないのかがわからない」。税理士と顧問契約して、月々の料金を支払う理由が見えないのです。

知人は法人を設立する前に個人事業主として仕事をしていて、「?」な部分もありながら、確定申告はひととおり自分でできるのだとか。つまり「会社を立ち上げたからといって、あらためて税理士さんと“毎月”おつきあいする理由」がわからず、また、ネット等で「訪問なしだから格安!月々○○○○円」といった広告を見かけても、「なんで訪問なしで、月々の顧問料が?」と不思議に思うのだそうです。

(編集はそこで何も言えませんでした。恥ずかしながら、勉強不足です。私は知人に、何を言えば納得してもらえたのでしょうか…。後日、弊社の社長に尋ねてある程度は聞けたのですが、社長も税理士ではないので、正直、実感はわきません。現場のみなさんの声をいつかお聞きできる機会があればと思っています)

「いきなり顧問契約」はハードルが高い
どの会計ソフトを買えばいいのか。
そのソフトの最初の設定はどのように行うのか。
帳簿の最初に、何を記入すればいいのか。
給与はいつから払い始めればいいのか。
福利厚生費はどの程度使えるのか。
法人になったら、個人事業主とのときとは節税対策は変わるのか…。

「そういう、起業支援とか創業支援とか、会社を立ち上げたばかりの経営者がうれしくなるような頼もしい言葉が、DMにはたくさん書いてあります。でも、“一度契約したらずっと”というお約束は、ちょっとハードルが高いんです。まだそこまで利益が出せるかどうかわからないからです」と、知人は手元のDMを見ながら言いました。

なるほど、知人の会社は設立したばかりで、先行きを予想するときに参照できるような「過去」はありません。会社が生まれたばかりなら、知人も経営者として生まれたばかりなのです。しかも社員は自分ひとりという、ごくごく零細企業。月々の売上は、知人いわく「ママゴトのようなレベル」だそうです。

知人は続けます。
「法人になれば、個人のときと同じような帳簿をつけるだけでは駄目かもしれません。会計ソフトだって違うでしょうし。でも法人としての帳簿の基本さえ教えてもらえれば、あとは自分でできるかもしれない…。とり急ぎ、スタート時のサポートだけでいいのですが、ほとんどのDMは“月額の顧問料は…”という話ばかりですよね」

dm_04
●インストールする時間すらないという知人が買った会計ソフト(モザイクかけましたがバレバレかも…)

「卒業させてくれる」税理士さんって…
そうか、知人のほしいサービスがなかったんだ…。じゃ、どういうサービスだったらぜひにと思うんだろうと、ふたりであれこれ頭をひねった結果を以下に記します。ポイントは2点です。

●まず、設立当初にしばらくの間、月に1度くらい訪問してくれて、帳簿のつけ方を教えてくれること
●ふたつめに、そのサービスの前提として、「卒業」させてもらえること

「それに加え、卒業後は、顧問契約に移行してもいいし、決算だけお願いする、といった、いくつかのオプションが用意されているといいですね」
と編集が言ったら、知人は初めてニコッとしました。

「そうですね、卒業するまでに税理士とのおつきあいを学べば、私も税理士さんに仕事をお願いする意味や価値を理解できるだろうし、その後の顧問契約という流れも自然に受け入れられるかもしれないし…」と語る晴れやかな表情に、やっと編集もホッとします。

「3ヶ月とか半年とかで、卒業させてもらえる創業パックプランみたいなの、ないのかなあ…」
そう言いながら、いただいたDMをふたりで再び精査しました。しかしそのどれにも残念ながら、知人が望むような「卒業しましょう」という考えで書かれたものは見当たりませんでした(サンプル数はたった6つですが…)。

なかには「○ヶ月無料!気に入らなければ顧問料は不要」みたいな文言のあるDMはあったのですが、知人は「NO」でした。「経営者としてデビューしたばかりで何が何だかわかっていない最初の数ヶ月で、税理士と永続的に契約すべきかどうかの判断はつきません。というより、そんなバタバタした状況だと“税務って大変だ、面倒だ”と考えがちなので、今後も税理士というプロに頼まなきゃという依頼心だけが育ってしまいそうです…。それって、経営者になったばかりの立場を本当に慮ったオファーでしょうか。そんなオファーをしてくる税理士に頼りたいと思うでしょうか…」。

その言葉に何も言えなかった編集は、代わりにひとつ質問をしました。
「じゃ、もし、いまふたりが考えた“卒業前提”の創業支援パックというサービスがあったとして、しかも、それがDM封筒のオモテにわかりやすくバーンと書かれてあったとして、いくらくらいまでの料金なら検討する範囲内?」

知人はいくらと言ったのでしょう。そしてその根拠は?
次回は最終回、乞うご期待!

(第4回に続きます)

【第3回まとめ】
●小規模の起業者は、顧問契約よりも、「契約から数ヶ月程度で、ひとりだちできる」サービスを望んでいる(かもしれない)
●そのサービスが法人設立直後の経営者の手に届けば(封筒のオモテに書いてあれば)、問い合わせを検討する(かもしれない)

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もくじ
第1回 DMへの率直な感想は?
第2回 経営者1年生の心が動いたDMとは?
第3回 顧問税理士を決められない理由
第4回 「はじめての顧問税理士」に望むこと

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