今の金融機関では、満足に事業性評価融資を行うことができない(今回辛口)

担当者の能力がボトルネックとなっています

こんにちは。株式会社ネクストフェイズのヒガシカワです。
ここのところ、立て続けに、地域金融機関の本部に訪問し、いろいろと話しを聞いています。
多くの金融機関では、金融庁が推進している「事業性評価融資」に積極的に取り組んでいるのですが、
結果はあまり芳しくないようです。

事業性評価融資とは、
「決算書の内容や保証担保だけで判断するのではなく、事業内容や成長可能性等も評価して融資すること」
を言います。

今まで金融機関は、12年以上、「金融検査マニュアル」に従い、
「財務内容の良い先」「担保や保証人による保全のとれている先」に対してしか、
積極的に融資をしてきませんでした。

決算書と保全だけで融資判断を行うため、取引先企業に対してヒアリングする必要がなかったため、
現場の人間のヒアリング能力は、極端に低下しました。

その結果、「取引先企業に対して、満足にヒアリングもできない担当者」ばかりに
なってしまったのです。
12年というと、出世の早い人なら支店長にもなっているような時間です。

支店長以下、ほとんどの人間が、顧客に対するヒアリングを満足に出来ないという状況が、
今の金融機関にはあります。
現場で指導する立場である、渉外担当者役席も、ヒアリングに対するノウハウを持っていないので、
満足な指導もできません。

それだけではなく、今の金融機関の担当者は、満足に決算書を読むことさえ出来ません。
ITの発達で、決算書のデータをコンピューターに入力するだけで、融資の可能性や、
融資可能額、貸出金利が自動的に出てくるようなプログラムが出来ているからです。

決算書の仕組みを知らなくても、融資判断が自動的にできるようになりました。
その結果、自己啓発を積極的に行う担当者は、自ら勉強して、決算書の読み方を学ぶのですが、
大多数の担当者は、そんな勉強をしていないため、決算書が読めないのです。

実際、担当者は、取引先企業の決算が終われば、「最新の決算書をください」といって、訪問してきます。
そこで決算書を渡した際に、その担当者は、決算書を開こうともせず、そのままカバンに入れます。

昔の担当者なら、その場で決算書を開き、その内容をざっと見て、
「社長。今期は売掛金がとても増えていますが、これはなぜですか」
とか
「売上原価が上がっていますが、取引先を変えられたのですか?」
とか、何か聞いていました。

今の担当者は、そういうことを一切しません。
決算書のことがわかっていないから。

笑い話のような話しですが、取引先企業がどんな業種なのか、どのような商品・サービスを
取り扱っている企業なのか、把握していない担当者もいます。
先日も、ある支店長にうかがった話しです。

その支店長は、部下の渉外担当者と融資先顧客のところを同行訪問していました。
初めて訪問する、ある企業を訪問する前に、支店長は部下に対して、
「次に訪問する会社は、何をしている会社なのか?」
と聞いたところ
「◯◯の卸売りをしている企業です」
と返ってきました。

実際にその企業を訪問し、社長と話しをしたところ、どうも話しがかみ合わない。
支店長はさぐりさぐり話しをしたところ、その企業が卸売業をメインにしていたのは、
10年以上も前の話で、今は、小売業に進出し、そちらのシェアの方が大半になっている
ということがわかったのです。

その会社の財務内容は、とても良く、融資する際も、特に問題なく融資できていたため、
担当者は、その会社のことを把握出来ていませんでした。
そのような担当者でも、融資が出来ていたのです。

事業性評価融資というのは、取引先企業の将来性や成長可能性等を評価して融資します。
たとえ、財務内容が悪くても、将来性・成長性を見込めるのであれば、
融資をしていくというのが、その基本方針です。

しかし、今の担当者を取り巻く金融機関の環境では、事業性評価融資を行うのは、
非常に難しい状況です。

金融機関が本気で事業性評価融資に取り組もうと考えているのであれば、
5つのことを行う必要があります。

その5つについては、後日、お伝えさせていただきます。

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財務内容が悪かったり、担保がなければ、金融機関はなかなか融資してくれません。
でも、無い袖は振れないというのが、中小企業の現状です。

クライアントの経営者から、融資の相談を受けても、そのような状況では、
なかなか効果的なアドバイスをすることができません。

しかし、今、金融機関は「事業性評価融資」を積極的に進めようとしているので、
何とかできるかもしれないのです。

そんな、赤字決算でも借りることができるノウハウについてのヒントが手に入ります。


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