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同文舘出版インタビュー【2】「士業の出版について教えてください」

出版社が集まる東京・神保町の同文舘出版に伺い、
このたびのネクストフェイズ代表・東川の新刊と、
士業の出版について尋ねてきました。

ご登場いただくのは、ビジネス書編集部長の古市達彦さんと、
ネクストフェイズ代表・東川の新刊をご担当くださった、
ビジネス書編集部の竹並治子さん。

まずは竹並さんに、
東川の新刊『最新版 90日で商工会議所からよばれる講師になる方法』の担当編集者として、
今回の新刊について、また編集と著者との関わり方についてお聞きしました。

私たちが手にする「書籍」は、
著者が文章を書いて、編集者が受け取って、ハイ一冊仕上がり、なんかじゃ全然ありません。
著者と編集者ががっぷり四つに組んで、二人三脚で少しずつ歩みながら、
まったくの「手づくり」で生まれているのです。

後半の話題は、同文舘出版が行っている「ビジネス書出版会議」について。
「自分の本を出したい」と願う士業・コンサルタントに役立つお話を、
古市さんにお話をお伺いしています。
同文舘出版と東川の出会いは2009年にさかのぼりますが、それも、
新しい著者と出会うために定期的に同文舘出版が行っている「ビジネス書出版会議」の場でした。

いつものように5回連載でお届けします。

聞き手はネクストフェイズ編集部ですが、
今回も取材に同席していた東川がときどき発言しています。

同文舘出版インタビュー <全5回>
「士業の出版について教えてください」

【もくじ】
第1回 今回の新刊、「ここだけはぜひ!」という読みどころ
第2回 内容もスケジュールも変わっていくのは普通のこと
第3回 担当編集者が語る、装丁の味わいどころ
第4回 100人を著者デビューさせた「ビジネス書出版会議」とは
第5回 「出版会議」で著者になりたい人と編集者が話し合うこと
 

【第2回】内容もスケジュールも変わっていくのは普通のこと

――  新コンセプトの書籍ではなく、改訂版や最新版をつくるときの難しい点は。

竹並  改訂版、最新版、年度版など、法改正や制度改正があるようなジャンルの本は弊社からもよく出していて、そういう場合は変更点が明らかです。その点、今回の東川さんの本の場合、どこを新しくしたり何を増やしたりしたら、より読者のニーズに応えられるのかを見極めるのが難しいですよね。1冊は完成した物があるわけですから、それはそれでいいわけです。変えるときに、「残すべき部分」「現在の読者に足りない部分」を間違えないようにするのが難しい点であるような気がします。

――  今回はその点を見極めるために、著者とよくお話はされた?

竹並  そうですね。東川さんのお話をお聞きすると、商工会議所から講師としてよばれたのはいいけれど、1回こっきりで終わっちゃう人もすごく多いのだそうです。商工会議所からよばれる講師になろうとチャレンジして、セミナーエージェントとのコネクションもできて、実際に講師のお仕事を商工会議所などから一度はいただけたのに、それっきりになってしまう人が…。

東川  セミナーエージェントによると、講師の約半数が、1回よばれて終わりなんだそうです。

竹並  せっかく一度はよばれたのですから、そこからご自分の顧問契約につながったり、あるいはさらに多くの商工会議所からよばれるようになれればいいんですけど、そうもなかなかいかない。じゃ、何がだめなのかというのを、今回の本ではかなり書いていますね。

東川  原稿を入れたあとに新しく竹並さんからご提案いただいたのが、その部分なんですよ。1回よばれて終わる人と、何度もよばれる人との違い相手が返事をしやすいメールの書き方、どれくらいの頻度でアプローチすべきか、どういう実績なら「この人をよぼう」と思ってもらえるか、などを追加しました。

――  ほかには。

東川  自分にとっては当たり前だからあえて企画書に書かずに済ませているような、ご自身の優位性や取り柄があると思うんです。しかしアピールしないと、セミナーエージェントからは見えない。じゃ自分のどこをアピールするべきか、商工会議所からよばれる講師とは何だ、とか。そのあたりを竹並さんに指摘されたので、濃厚に書くようにしました。

 


●取材当日(2018/1/22)もチェックに余念がない。発売日まで、あと約2週間! 「もうすぐ印刷に入りますから…」(同文舘出版・竹並さん)

原稿が8割がた終わっている状態で、編集者から新提案

――  そのアドバイスはいつごろ。

東川  2017年の10月ごろだったかな、原稿が8割がた済んでゴールが見えてきたので一度打ち合わせしたいと思ってお会いしたんです。そこで全部通して見てもらって、アドバイスをいただきました。

――  8割がた済んだ状態で、新提案をいただいたと。

竹並  もちろん最初に全体像を考えて計画を立てるのですが、著者の方も書いているうちに、「あ、ここちょっと要らないな」とか、変わってくる部分というのは絶対あるんですよ。それを最初のほうで気づくこともあれば、ある程度進んでからということもあります。編集者としても、ある程度原稿がたまってきて、通して読んで、「もうちょっとここ深めたいな」「こんなのもほしいな」というのが出てきたりしますね。書くことで、お互いの考えがはっきり明確になっていくというような作業だと思います。

――  そもそも今作の執筆を始めたのはいつくらいですか。

東川  実はブログでかなり講師についての原稿を書いていたんです。それで竹並さんと打ち合わせして、これは入れる、これは入れない、こんな新しい原稿を追加しよう、といった形で進めていました。ただ、ブログの原稿をそのまま掲載できないので、書籍用にアレンジするのに少し時間がかかったりはしたけど。

――  脱稿は。

東川  全部の原稿を入れ終わったのが、11月の終わりでしたかね。

竹並  はい、下旬だったと思いますね。

――  なるほど、時系列でまとめてみましょう。

 

●日頃からブログで講師についての情報を発信

●2016年秋    新刊の刊行が決定

●2017年1月    章立てと計画表を提出、執筆開始 ※当初は2017年8月脱稿→年内出版の予定だった

●2017年6~8月  本業が多忙になり執筆中断

●2017年10月   8割がた完成した時点で新アドバイス

●2017年11月下旬 さらに手を入れて脱稿

●2017年末     ゲラチェック開始 ※ゲラ=校正刷り ※今作は第3校まで 

●2018年2月7日  刊行

 


●ゲラに「3校」の文字が見え、付箋もたくさん貼られている。右に見えるのはカバーの刷り見本

東川  話が決まってから1年半かかってますね。こうしてまとめて見てみると、山あり谷ありの長い道のりでした。その間、竹並さんとお会いして打ち合わせしたのは3回くらいでしょうか。

竹並  東川さんとは今回で4冊目ですから、原稿の進め方は私もある程度わかっていますし信頼をしていますので、頻繁でなくてもいいんです。進捗も順調だったので面談は要所要所で、という感じでした。

東川  会って話をするのと電話で話をするのは熱量が違ったりするので、できるだけこういう打ち合わせは、出版社まで足を運んで話をするようにしています。

――  そういえば今作は、見た目も少し変わったんですよね。

竹並  そうなんですよ、そこも工夫をしたところで…。

 

第3回につづきます)


同文舘出版インタビュー <全5回>
「士業の出版について教えてください」

【もくじ】
第1回 今回の新刊、「ここだけはぜひ!」という読みどころ
第2回 内容もスケジュールも変わっていくのは普通のこと
第3回 担当編集者が語る、装丁の味わいどころ
第4回 100人を著者デビューさせた「ビジネス書出版会議」とは
第5回 「出版会議」で著者になりたい人と編集者が話し合うこと


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